京都の老舗料亭の遊び心が生み出した特別なあんパン「料亭のあんぱん」【京都府】

料亭のあんぱんスライス

数あるパンの中でも広く日本人に愛されているパンと言えば、あんパンが挙げられます。いまから約140年ほど前に木村屋(現在の木村屋總本店)で考案されたあんパンは、洋文化の中から生まれたパンと和文化の中から生まれた餡が、ちょうどよいバランスで組み合わされた、まさに和洋折衷の代表と言えるでしょう。

こしあん、つぶあん、そして餡を包むパンの種類など、さまざまな素材や作り方を組み合わせたあんパンが売られていますが、今回ご紹介するのは京都の老舗料亭が生み出した、食パン型のあんパン「料亭のあんぱん」です。

料亭のあんぱん一斤

“おもてなしの手土産”が評判になり、商品化

この「料亭のあんぱん」を作っているのは、安政3年(1856)に創業し、京都でも指折りの老舗料亭でもある下鴨茶寮。京懐石や京料理で有名なお店です。

まず思うのが、「料亭がなぜあんパンを……?」ということ。

もともとはお店に来られたお客さんだけに、「明日の朝のお愉しみに」と、お持ち帰り用の手土産としてお渡ししていたもの。それが人気を博し、商品化されたそうです。ピンクと白のおしゃれな鴨柄の風呂敷に包まれ、ずっしりとした重みからは、ちょっと特別なお土産であることを感じさせてくれます。

料亭のあんぱん風呂敷

「料亭のあんぱん」は、酒種で仕込んだパン生地に、丹波大納言の粒餡が練り込まれています。そのまま食べてみると、パン生地はしっとりふんわり、餡はさらりとしていて甘すぎず、適度な粒感があり、パンの食感、味わいとちょうど良いバランスに仕上げられています。

おいしい食べ方は、トーストして、バターをたっぷり塗るだけ

食べるときは、少し厚め(2~3cmくらい)にスライスし、トースターもしくはフライパンで軽く焦げ目がつくまで焼きます。焼いていくうちに食欲が刺激される香ばしいにおいが鼻をくすぐります。初めての方はそのままひとくち食べてみてください。外側のさくっとした食感、内側のふんわりもっちりした食感、メリハリのきいたふたつの食感と、上品な甘さが口の中に広がります。

そのままの味を楽しんだら、パン全体にバターをたっぷり塗ってまたひとくち。熱さで溶けたバターがパンに染み込み、バターのコクと餡のすっきりした甘みの、相性のよい味わいがこれでもかと言わんばかりに口いっぱいに広がります。さくさくさくっと、あっという間に食べきってしまうでしょう。

料亭のあんぱんスライス2枚

断面を見るとわかるのですが、餡が渦巻状になっていて、ほぼ均一にパンに練り込まれています。どこを食べても餡がバランスよく楽しめ、これが味わいの良さを生み出しているのでしょう。

コーヒーや紅茶ともよく合いますが、冷たい牛乳と一緒に食べると、バターと餡の味わいが増しておすすめです。

「料亭があんパンを作る」という遊び心と、老舗料亭によるさすがのおいしさ。特別な手土産として生まれたものですから、贈りものとしてもぴったり。伝統を重んじるだけではなく、こうした商品を作り出せるからこそ、下鴨茶寮が京都で長く続く理由なのかもしれません。

なお、お届け日が土日に限られているので、注文時には要注意。また東急プラザ銀座にある下鴨茶寮のお店「のまえ」と、JR京都伊勢丹にある下鴨茶寮のお店でも購入できます。

「のまえ」は土日、京都伊勢丹は土日祝の販売で数量限定です(2017年4月現在)。予約もできるので、どうしても欲しいという方は、事前に予約をされることをおすすめします。

料亭のあんぱんスライス