こんにちは。和菓子女子のせせなおこです。「ついつい食べたくなってしまうような、おいしくてかわいい和菓子」をご紹介するこの連載。第30回目は、石川・金澤 福うさぎの「金の福うさぎ」を紹介します。
あっという間に12月。今年も終わりが近づいてきました。とても大変な1年でしたが、そんな1年を頑張った自分に、そして大切な方にあたたかい気持ちを込めて贈れるギフトがあったら嬉しいな。今回は1年の終わりのご褒美にぴったりのおまんじゅうです。
心で飛び跳ねる幸せのうさぎ
金沢は日本三大菓子処のひとつ。歴代の藩主が茶の湯に大きな関心を持っていたことから、お茶に欠かせない和菓子も一緒に発展していきました。その文化が庶民にも広がっていき、金沢は和菓子の町として多くの和菓子屋さんが存在しています。
福うさぎはお菓子を食べた人の心が小さく飛び跳ねるうさぎがモチーフになっていて、そのままお店の名前にも使われています。また、石川県の特産品を使ったあんこも特徴。能登大納言や棒茶、石川県産ゆずや能登産かぼちゃなどあんこによって色が変わる、パステルカラーのうさぎも魅力的です。
金粉が醸し出す特別感
今回紹介する「金の福うさぎ」は、銘菓である福うさぎに金箔が飾られています。実は金沢は日本の金箔生産量の98%以上を占めている、金沢の名産品。黒い背景に華やかなイラストが描かれたパッケージにも、金沢の雰囲気が漂います。
箱を開けると小包装のおまんじゅうが並んでいます。大人数で食べたり、配ったりするのにもぴったりです。
おまんじゅうの中には、加賀野菜である五郎島金時のあんこ。おいもの濃厚でねっとりとした味わいが楽しめます。お皿にのせた時のちょこんとした佇まいがなんともかわいい! かわいすぎて、食べるのをためらってしまいます……
おまんじゅうの生地はふんわりしていると思いきや、意外ともっちり! 小さめのサイズなので、ついついもう一個……と手が伸びてしまいそう。おすすめの飲み物はほうじ茶やホットミルク。寒い冬の夜に、あたたかい気持ちになれます。
いろんなことがあった年でしたが、悪いことばかりではなかったはず。来年も楽しい年になりますように!と期待も込めて、少しでも華やかな気分で今年を締めくくりましょう!