多種多様な文化がある日本。特に”食”に関しては顕著で、ある地域は当たり前な事が、別の地域ではびっくり! ということも。そんな食にまつわる”地域差”にスポットを当ててご紹介します。
手土産としても最適! 片手で食べられるいなり寿司
手軽なフィンガーフードとして、多くの方が一度は食べたことがあるであろう、いなり寿司。最近では、老舗すし店をはじめとして、いなり寿司専門店も増え、芸能人や歌舞伎役者という舌の肥えた人たちの間でも、楽屋へのお土産として親しまれています。
もちろん、自宅でも酢飯と油揚げを使えば簡単に作ることができるので、遠足や運動会といった秋の行楽シーズンにも、メニューに迷った時には重宝します。
そんないなり寿司ですが、大きくわけると関東を中心とした地域と近畿地方で作り方がそれぞれ違っています。関東では、しょうゆと砂糖で油揚げを煮た甘辛味が主流。シンプルな味付けは、何個でも食べてしまいそう。酢飯だけの関東風とは違い、関西風のいなり寿司の中身は、酢飯のほかに椎茸や人参など具材が入った『五目いなり』が好まれているようです。
そして形。あなたの頭の中に浮かんだいなり寿司はどんな形をしていますか? 俵型ですか? それともピラミッドのような三角形ですか? 実は、いなり寿司は、関東を中心とした地域では俵型、近畿地方では三角型が主流なのです。諸説ありますが、関東では豊作を願って俵型、関西では狐の形に似せて三角型という説があるようです。
おにぎりのような三角型の関西風のいなり寿司は、1個食べただけでも、ボリュームがあります。小腹を空かせた時にちょうどよいのが関東風、がっつり食べたい時には関西風というイメージですね。
赤い酢飯に、棒状のいなり?! 地域色溢れるいなり寿司たち
普段何気なく使っているコンビニですが、ローソンやセブンイレブンというような全国区のコンビニでは、いなり寿司も俵型のものと、三角型のものと両方の販売が地域によってはあるようです。こんな身近な場所でも、いなり寿司に大きな違いがあるのですね。
実は、いなり寿司の具材や形は関東風、関西風以外にも地域によって特色があるようです。埼玉県熊谷市妻沼地区の名物となっている『聖天寿司』と呼ばれるいなり寿司は、200年以上前から伝わっている由緒あるいなり寿司。通常の俵型の倍ほどの長さがある棒状のいなり寿司は、なんだかご利益がありそうです。
青森県津軽地方では、酢飯の中に紅ショウガとクルミが入った変わり種。赤く染まった米に最初は驚きますが、うるち米と砂糖が使われた味付けは、食べてみるとほんのりとした甘さ。砂糖が多いのは、まだ砂糖が貴重だった頃の、おもてなしの精神からだとか。
独特な料理が多い沖縄県では、『沖縄風いなり』と呼ばれるいなり寿司があります。こちらはうるま市にある『丸一商品』が発祥といわれています。関東風と比べ薄い色のお揚げに包まれた白米には、白ごまが掛かっています。形は関西風と同じ三角型。この『丸一商品』では、ガーリックチキンとの組み合わせでも売られているようです。さっぱりとした味付けは、主食というよりはおかずのわき役にぴったりのようです。
いかがでしたでしょうか? 手軽なお土産としても、お弁当代わりとしてもいつ食べても美味しいいなり寿司。いつも見ていたいなり寿司だけではなく、具材や形などが違う地域色豊かないなり寿司もぜひ、食べてみてはいかがですか?





















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