
日本全国のおいしいお取り寄せパンの中から、いまおすすめのパンをご紹介するこの連載。第18回目は宮崎県のKODAMAPANより「メランジェ」をお取り寄せしました。
パリッともっちりが楽しめる香ばしいパン
KODAMAPANのメランジェは、強力粉・全粒粉・自家製小麦酵母・ゲランド塩に早川農園のオーガニックレモンを使った自家製レモンピール、くるみ、山ぶどうで作られているパンです。注文時、ハーフサイズが1個分になります。
今回は2個頼んだためフルサイズで届いたのですが、20cm弱×15cm弱ほどの大きさ! どっしりとした重みと大きさにわくわくしました。
早速トーストしていただきました。
レモン、山ぶどう、くるみが色付き、とってもおいしそうです。まず食べ始めはパリッとした食感。表面のクラストの部分です。香ばしさがあってとてもおいしいです。そして噛めば噛むほど、歯ごたえのあるもちもち感に変わっていきます。「パリッともっちり香ばしパン」というキャッチフレーズは、まさにその通りでした!
レモンは温めることで甘味さえ感じますが、最後にレモンの酸味がすっと来るので、爽やかな後味になりました。それが次の一口をどんどん誘います。山ぶどうとあわさって更に甘くもなり、くるみはほくほくした食感でとてもおいしいです。
トーストせずそのままでも頂いたのですが、そうすると個々の味わいが引き立っていました。レモンは自然の味というのか、おそらくそのまま噛り付いても酸っぱさで食べられないということがないような美味しさを感じました。とても良いアクセントになっています。
山ぶどうは噛むほどに味わい深くなり、くるみも引き立っていました。パンは特有の酸味を感じますが、ライ麦パンほどではないので、苦手という方はいないと思われる程度です。
トーストはそれぞれの具材がどこを食べてもちょうどよく合わさっているおいしさを感じ、そのままで食べると個々の味わいを楽しめた気がしました!
店主の想いが詰まったお店
店主の児玉さんは、お子さんに卵アレルギーがあったことがきっかけで、粉、酵母、水、塩など最低限の材料でできる自家製酵母パンを焼くようになったそうです。さらに児玉さんはアフリカで暮らしていた経験があり、なんと児玉さんが設計、施工したアフリカ式の薪窯でKODAMAPANのパンは焼かれています。
オンラインショップには、パンの他にもアフリカのバテック生地で作られたバッグやバブーシュが販売されています。中でも、あずま袋はアフリカ南東部の国、マウライ共和国の方のハンドメイド品。エコバッグにぴったりです。こういった手づくりのものに、私は懐かしさと豊かな自然の光景、人々の穏やかな顔が浮かんできました。
「日本が忘れてしまったアフリカの良いところをとりいれながら、体も心も豊かな暮らしをお届けできれば」と児玉さんが仰っているのですが、まさにそんな思いが感じられるお店です。
薪窯の力とアフリカからの学び
アフリカ式の薪窯を形成しているレンガから発する遠赤外線の力によって、パンの外と中から同時に熱が伝わり、膨らんだパンの皮は分厚く焼き込められます。それにより生地に水分が閉じ込められて、メランジェのパリッともっちりとした食感が作られるそうです。そして薪の香りがパンに移り、香ばしい木の香りただようパンになるということです。
ちなみに薪は杉、カシ、ナラ、クヌギ、ケヤキ等の雑木や間伐材が使用されています。間伐は森林の機能再生に必要なことで、環境にやさしくパンを焼かれています。こうやって人と自然が、もっともっとうまく共存できたらと考えさせられました。きっと、自然豊かなアフリカから習う点はたくさんありますね。
今回注文したメランジェ、和風な食材ともとても相性がいいのではないかと思ったのです。それは店主がアフリカと日本を繋いでくれているように、このパン自体にもそんな想いが詰まっているからかもしれません。
なお、その都度の仕入れなどで、一時的に販売されていないことがあります。その場合は時間を置いて改めてサイトを訪れるか、KODAMAPANに問い合わせてみてください。






















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