暑い夏が終わり、食欲が戻ってきた秋を過ぎた頃、「美味しい肉が食べたい!」という気持ちがむくむくと盛り上がってくるのが冬。中でも牛肉は、自分用としてはもちろん、冬ギフトの定番としても人気です。
ビーフステーキ、ローストビーフなど、牛肉を美味しく味わう料理はたくさんありますが、冬におすすめしたいのが「しゃぶしゃぶ」です。お鍋に昆布でとった出汁を沸かし、薄くスライスした牛肉をさっとくぐらせて、ポン酢などのタレでいただく。ふわっとした食感と、肉の旨みと甘みが口いっぱいに広がったときの嬉しさに思わず笑顔になる、冬のごちそうです。
牛肉にもいろいろな種類があり、その数だけ魅力的な味わいがありますが、今回ご紹介するのは「上州ふるさと若牛」という、とっても珍しくて、その味わいで注目を集めている牛肉です。
苦心の末ようやく完成した希少な「若牛」
「若牛」って、ご存知でしょうか。その名の通り「若い黒毛和牛」のことで、まだまだ取り扱っている牧場やお店も少ない希少な牛です。肉好きの方に美味しい牛肉、特に赤身本来の旨みをたっぷり味わってもらうために作られた一種です。
通常、牛は約30ヶ月間肥育して出荷します。牛の骨格の成長曲線は約22~24ヶ月齢で最大値を迎えるのですが、その後、安定的に餌を食べさせて牛を太らせることで、霜降り肉として完成させていきます。
対して若牛は、出荷までの期間を8ヶ月程度短縮し、成長曲線が止まった頃に仕上げます。そうすることで通常の牛肉に比べサシ(霜降り)が少なめで赤身中心の牛肉となりますが、その分、赤身の美味しさが増すような脂の旨みと甘みがすばらしく、ジューシーで柔らかな食感と、黒毛和牛本来の肉の旨みを存分に楽しむことができます。

……と、説明するのは簡単なのですが、約30ヶ月間という肥育方法は長年の経験と時間を重ねてようやくできあがったもの。そう簡単に短くできるものではなく、地道にデータを取りながら最新技術と経験、知識を使って、ひとつひとつ問題を解決していくことでやっと完成した牛肉なのです。
そんな若牛のひとつ「上州ふるさと若牛」とは、全国の美味しいグルメを取り扱っているふるさと産直村が、若牛を育てる牧場のひとつと独占契約を結び、取り扱っている若牛です。
松阪牛や神戸牛など、いわゆるブランド牛とは違った特徴を持つ美味しい牛肉を探していたところ、その味わいと、生産者さんのこだわりと思いに共感して取り扱いを始めたそうです。生産牧場から直接届くので鮮度も抜群です。
「美味しい肉には必ず理由がある」ことを実感する美味しさ
「上州ふるさと若牛しゃぶしゃぶ」は、赤身とサシのバランスが良く程よい甘みが味わえる「若牛しゃぶしゃぶ用肩ロース400g」と、肉の旨味を強く感じる「若牛しゃぶしゃぶ用ウチモモ肉400g」がセットになっています。

冷凍で届くので、食べるときは冷蔵庫で6時間前後で解凍し、昆布で出汁をとった鍋に肉を広げながら1枚ずつ入れていきます。このとき出汁は沸騰させないようにしましょう。沸騰させた出汁の中にスライスした肉を入れると肉質が硬くなったり、旨みが逃げてしまいます。5~10秒ほど、表面がピンク色になるまで泳がせれば完成です。
驚くのは出汁から持ち上げたときに、ふわっと鼻をくすぐる芳醇な香り。通常であれば、ごまダレやポン酢などにつけて食べるところですが、その香りに誘われそのまま食べてみれば、柔らかな食感と、噛みしめるたびに赤身のジューシーでしっかりとした味わいが口の中に広がります。食べごたえもあるのにサシが少ないので軽さもあり、心地よい後味で、何枚でも食べたくなってしまいます。

肉を十分に味わって、出汁に肉の旨みが程よく加わったら、火が通りにくい具材から鍋に入れてしゃぶしゃぶを堪能してください。最後は残ったスープに塩を少々加え、うどんを入れて締めるのがオススメです。
「美味しい肉には必ず理由がある」ということを、改めて感じさせてくれる「上州ふるさと若牛」。ギフトにすれば誰にでも喜んでもらえると思いますし、ぜひ肉好きの方に贈ってみてください。きっと「あの若牛っていう牛肉ってすごいね!」「そうそう、実はね……」と会話も盛り上がって、贈る方も贈られた方も嬉しいギフトになるでしょう。