チーズとワインの相性の基本と、タイプ別おすすめワイン/チーズの基本 vol.5

チーズとワイン

チーズと一緒に合わせたいものと言えば、やっぱりワイン。といっても沢山ありすぎて、チーズと合うワイン選びも悩ましいもの。そんなお悩みの助けになる、チーズとワインの合わせ方のポイントと、チーズのタイプ別におすすめのワインもご紹介します。

チーズとワインの合わせ方、4つのコツ

コツ1:同郷のものと合わせる

まずヒントにしたいのがチーズとワインの産地。同じ場所、近い所で作られているものは、その風土や文化が似ているので、出来上がったチーズとワインの風味にも通じるところがあります。また、長い間地元の人が一緒に食べているものは、自然と相性が良くなっていくのです。

例えばシェーヴル(山羊乳)には、南仏ロゼやロワールのサンセール、コンテにはジュラ特産のヴァン・ジョーヌ(黄色ワイン)、エポワスにはブルゴーニュワイン、カマンベールには、ノルマンディー地方特産のシードル、パルミジャーノ・レッジャーノにはランブルスコ…等が代表的です。

~パルミジャーノ・レッジャーノにおすすめの同郷ワイン~
コンチェルト ランブルスコ レッジアーノ セッコ 2016 メディチ エルメーテ

コンチェルト ランブルスコ レッジアーノ セッコ 2016 メディチ エルメーテ

と言っても、きっちり同じ産地で揃えるのが難しい時は、南の方のチーズには南のワイン等、東西南北を合わせるだけでも良いですし、山のチーズには山のワイン、平地のチーズには平地で作られているワインを合わせるのも良いものです。また、イタリアのチーズにはイタリアのワイン等、生産国だけ合わせるのも、実践しやすいですよ。

コツ2:味・風味の強さを揃える

軽い味のチーズには軽い味のワインを合わせましょう。例えば白ならソーヴィニヨン・ブランを使ったもの。赤ならピノ・ノワールやガメイを使ったものがおすすめです。

また、しっかりと力強い味のチーズにはボディのしっかりとした重めのワインを。白なら樽熟成させたシャルドネ、赤ならカベルネ・ソーヴィニヨンやシラー等を使ったものを合わせてチーズの強さとのバランスを取りましょう。

コツ3:味わいや香り等に共通点があるものを

酸味のあるチーズには酸味のあるワインを合わせましょう。例えば、若いシェーブルにはソーヴィニヨン・ブランのワインを。また、白かびチーズにはシャンピニオン(キノコ)臭があるので、その香りと同類の土っぽさのあるブルゴーニュワインを。熟成が長く、ロースト香や香ばしさのあるハードタイプには樽で長く熟成させたワインを…等、どこかに共通点を見つけてペアリングすると、その部分がチーズとワインの繋ぎ役となってくれて一体感が生まれます。

コツ4:対比を楽しむ

代表的なのが、ロックフォール×ソーテルヌやスティルトン×ポートワインという組み合わせ。ピリッと刺激的で塩味の効いたブルーチーズに、とろりと甘いデザートワインの組み合わせは、お互いの味わいを引き立てあってくれます。

チーズのタイプ別おすすめワイン

フレッシュタイプのチーズと合わせたいワイン

フレッシュタイプのチーズにはフレッシュ感のある軽い味わいの白ワインを合わせてみましょう。例えばソーヴィニヨン・ブランを使ったものがおすすめ。また、若く酸味のあるシェーブルチーズにも酸の効いたフレッシュなワインがぴったりです。

~フレッシュモッツァレラにおすすめのフレッシュなワイン~
フェウド・アランチョ インツォリア

フェウド・アランチョ インツォリア

白かびタイプのチーズと合わせたいワイン

ブリ・ド・モーやカマンベールに代表される白かびタイプ。クセが無く、なめらかで食べやすいながらも複雑さもあるものが多いのですが、白ワインならシャルドネを使ったふくよかでボリューム感のあるものを。赤ワインならミディアムボディでタンニンのあまり強くないものがおすすめです。

青かびタイプのチーズと合わせたいワイン

塩気が強く刺激的な味わいのブルーチーズには、しっかりとした甘みのあるデザートワインが定番ですが、ほんのりと甘みのある白ワインでも良く合います(フランスのブルーチーズ生産者さんおすすめの組み合わせです!) 。また赤ワインなら、重厚感や果実の凝縮感のあるフルボディがが良いでしょう。ボルドーやイタリアのバローロ等が間違いありませんが、お手軽なところでラングドックもおすすめです。

~ブルーチーズと合わせたい凝縮した果実味豊かなラングドック赤~
クラシック・ルージュ シャトー・リヴィエール・ル・オー 2015年 フランス ラングドック&ルーション 赤ワイン フルボディ 750ml

クラシック・ルージュ シャトー・リヴィエール・ル・オー 2015年 フランス ラングドック&ルーション 赤ワイン フルボディ 750ml

ハードタイプのチーズと合わせたいワイン

ハードタイプと言っても、それぞれ風味や味の厚みが随分違うので、コレ!とひとつに絞るのはとても難しいのですが、1本選ぶなら、辛口の白。赤でしたら、コート・デュ・ローヌやボージョレー等のミディアムボディも合わせやすいでしょう。

~ハードタイプにも合わせやすい、ミディアムボディのコード・ド・ローヌ赤~
ミシェル・ガシェ・コート・デュ・ローヌ・セルシウス 2015

ミシェル・ガシェ・コート・デュ・ローヌ・セルシウス 2015

ウォッシュタイプのチーズと合わせたいワイン

臭いが強く、味にも深みやコクがあるウォッシュタイプには、その個性に負けないフルボディでボリューム感のある赤がおすすめ。中でもエポワス等、品のあるチーズにはブルゴーニュのエレガントな赤を合わせたいところ。でも手軽に合わせたいなら、コート・デュ・ローヌあたりが良いでしょう。また、味わいの軽めなウォッシュタイプでしたら、辛口白でも良く合います。

どんなチーズにも合うワイン

そして、どうしても決められない時に便利なのが中甘口のワイン。甘味のあるワインは敬遠されがちですが、実はチーズと甘味の相性はとても良いので、ほとんどどんなタイプのチーズでも合わせる事ができます。また、シャンパーニュやスプマンテ、カヴァ等も様々なチーズに合わせやすい万能選手です。ぜひお試しください。

~あらゆるチーズに合わせたい、万能、中甘口ワイン~
ゲヴュルツトラミネール・コレクション カーヴ・ド・リボヴィレ 2016年 フランス アルザス 白ワイン 中甘口

ゲヴュルツトラミネール・コレクション カーヴ・ド・リボヴィレ 2016年 フランス アルザス 白ワイン 中甘口

チーズとワインの美味しさをさらに引き立てる食材

チーズとワイン。これだけでももちろん十分に美味しく楽しめますが、一緒に添えていただきたいのが、蜂蜜、ドライフルーツ、フレッシュフルーツにナッツ。

実はチーズは甘味との相性が良く、蜂蜜や果物はお供にぴったり。チーズに不足しがちなビタミンも補ってくれます。また、ナッツのコクはチーズにも通じるものがあり、違和感なくチーズの風味を引きたててくれます。そしてあとは、パンもお忘れなく!

良く合うワインと一緒に食べると、俄然本領を発揮してびっくりするくらい美味しくなることもあるチーズ。せっかく食べるのなら、ワインの組み合わせにもちょっとこだわって、より美味しくいただいてみましょう!

小笠原由貴さん
チーズライター・パン教室「ラ・ナチュール」主宰
旅行会社勤務を経て渡米。料理修行を通し、地産地消、オーガニック、素材を活かした料理を知る。帰国後、レストランやチーズ専門店で働いた後、パン教室をオープン。質の良い食材を求めて、お取り寄せするのはもちろん、国内外の生産者を実際に訪ねている。また、チーズセミナーの講師を務めたり、記事執筆を行う。スウェーデンMATEUS社の食器を販売する“La Table”も運営。

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小笠原由貴さん(チーズライター・パン教室「ラ・ナチュール」主宰)

旅行会社勤務を経て渡米。料理修行を通し、地産地消、オーガニック、素材を活かした料理を知る。帰国後、レストランやチーズ専門店で働いた後、パン教室をオープン。Simple & Natural をモットーとするレシピに質の良い食材は欠かせず、美味しいものを求めて、お取り寄せするのはもちろん、国内外の生産者を実際に訪ねている。また、チーズセミナーの講師を務めたり、チーズについての記事を執筆。スウェーデンMATEUS社の食器を販売する“La Table”も運営。