日本茶をもっと美味しく飲むための急須の選び方/日本茶の基本 vol.7

急須
伊藤尚哉
(日本茶インストラクター)
日本茶のスペシャリストである「日本茶インストラクター」を取得。日本茶専門店で働きながら、日本茶の魅力を伝えるべく、お茶の淹れ方講座など日本茶を楽しめる場所や時間を創ったり、和菓子とのコラボユニット「neuf neuf」の活動を行っています。

こんにちは!日本茶インストラクターの伊藤尚哉です。飲むとほっこり、穏やかな気持ちになれる日本茶の魅力をご紹介する、この連載。第7回目は日本茶を美味しく飲むための急須の選び方についてです。

お茶の種類と同じように、急須も素材や形、大きさによって特徴が異なります。それぞれの違いを知って、自分に合った急須を見つけましょう! 急須の選び方のポイントは3つ。「急須の大きさ」「茶こしの種類」「生産地」です。

【ポイント1】急須は正しいサイズを選ぼう

急須は大きすぎても小さすぎても使いづらく、味や香りも変わってしまいます。淹れるお茶の量(人数)によって正しいサイズの急須を選ぶことが、美味しいお茶を淹れるポイントです。

急須 サイズ

普段自分1人用にお茶を淹れる方は、こぶりな150~200cc程度のサイズの急須、ご家族などと一緒に2~3人分のお茶を淹れる場合は、300~350cc程度のものがおすすめです。

また、玉露や上級煎茶は小さめの急須、番茶・ほうじ茶・玄米茶などは大きめの急須で淹れるのが一般的です。

【ポイント2】意外と重要な茶こしの形状

急須の茶こしにはいろいろな形状がありますが、大きく分けると「ささめ」と「網」の2種類に分けられます。

網がなく陶器に直接穴があいている「ささめ」の茶こしは、「網」のように金属臭がなく、お茶のうま味を最大限に引き出すことができます。玉露や浅蒸し煎茶などを淹れるときには向いていますが、深蒸し煎茶などの細かい茶葉は目詰まりしやすいため使い勝手が悪く、適していません。

急須 ささめ

急須に「網」がついているものは、陶器でできた「ささめ」の茶こしよりも網目が細かいため、深蒸し茶など茶葉が細かいお茶を淹れるのに適しています。また、フッ素加工された網なら金属臭もなく、茶渋などもつかず衛生的なのでおすすめです。

急須 網

また、網の取り外しが簡単な「かご網」タイプの急須は、茶殻が捨てやすく使い勝手はいいですが、網が浅いものだと少量を淹れる場合、茶葉がお湯に十分に浸からないため抽出力が落ちてしまうので注意が必要です。

急須 かご網

【ポイント3】同じ値段で選ぶなら常滑急須!

愛知県にある常滑(とこなめ)は日本最大の急須の産地ということもあり、問屋の見る目も厳しく、品質の高いものでないと買ってくれないのだそうです。そのため他の産地の急須に比べると、同じ値段でも常滑急須は圧倒的に品質が高く使い勝手も良いです。

また、よい急須かどうかの判断の基準のひとつとなるのが、「すり合わせ」です。急須とふたの間に隙間があると、注ぐときにお茶が漏れてしまい上手に淹れることができません。常滑焼の急須は蓋がガタガタするものはほとんどありませんが、安価なものだと「すり合わせ」が悪いものもあります。実際に手にとって確認してみることをおすすめします。

急須は丁寧に使えば何十年と長く使えるものです。使いやすく自分に合ったお気に入りの急須でお茶の時間を楽しみましょう。

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日本茶のスペシャリストである「日本茶インストラクター」を取得。日本茶専門店で働きながら、日本茶の魅力を伝えるべく、お茶の淹れ方講座など日本茶を楽しめる場所や時間を創ったり、和菓子とのコラボユニット「neuf neuf」の活動を行っています。