新感覚!プロが教える「スイーツ×日本酒」の意外で絶妙な組合せ!

「つまみ」や「肴」は、塩分があるものや、味がしっかりしたものなどが王道です。日本酒を楽しむときも、おいしいつまみと日本酒を交互に味わいながら楽しみ、甘い物と日本酒を一緒に楽しむことはあまりないかと思います。

しかし、今回ご紹介する「スイーツ×日本酒」の組合せは、是非試していただきたい、新しい日本酒の楽しみ方です。

デザートとしてのスイーツではなく、日本酒と一緒に楽しむためのスイーツ。甘いものと日本酒の組み合わせは、「日本酒ショコラ」のように、既に人気商品としては売られていますが、今回は、これぞという組合せを、日本酒は日本酒スタイリストの島田律子さんが、スイーツはスイーツジャーナリストの平岩理緒さんがセレクトしてくれました。

それぞれの特徴を引き出しながら、新しい世界が広がる「スイーツ×日本酒」。お酒好きの方も、スイーツ好きの方も必見です。

まろやかなスパークリングが、ショートケーキの生クリームがマッチ!

  • 日本酒×ショートケーキ

生クリームと日本酒…!?と食べる前は想像が出来なかったのですが、スパークリング日本酒と生クリームの相性のよさに衝撃を受けました。発泡性のある日本酒で、シャンパンよりもまろやか。生クリームの甘さが日本酒と混ざることで、ほどよい苦味が出てくるのです。苦さはもちろん、日本酒のフルーティーさと相まって、絶妙な組み合わせになりました。

シャンパンよりもまろやかで、日本酒ビギナーの方にもおすすめ。透明感のあるスパークリング日本酒は、軽やかで爽快感があり、同時に日本酒らしいコクも楽しめます。ラベルのデザインもオシャレで、乾杯にぴったりのスパークリング日本酒。よく冷やしてからどうぞ。

2013年に京王線・千歳烏山にお店をオープン。若手実力派パティシエがつくるがつくるショートケーキは、新潟のブランド苺である「越後姫」を使用しています。ケーキにはお酒は使わず、カステラのようなスポンジにも、苺のシロップを染み込ませています。苺・スポンジ・クリームのバランスが調和したショートケーキです。

住所:東京都世田谷区南烏山6-28-13
電話番号:03-5315-909
※営業時間・定休日はお店に直接ご確認ください。

人気の「雄町」は、抹茶のほろ苦さが“うまみ”を引き出す!

  • 日本酒×抹茶だいふく

1832年創業の老舗茶屋がつくる抹茶大福。白餡ベースの抹茶クリームに、隠し味で生クリームを少量使っています。それに合わせるのは、酒米の原種ともいえる酒造好適米「雄町」で醸した純米吟醸酒。この雄町の甘みが、抹茶のほろ苦さとマッチすることで、すっとした甘みになり苦さが“うまみ”に変化します。白餡・和三盆など、やさしい甘さのクリームだからこそ、日本酒ともよく合いますね。

出羽桜「純米吟醸 雄町」

日本酒の味を築き上げた酒米原種でもある「雄町」。「山田錦」などの酒米のルーツにもなっているんです。なんにでも合わせやすい万能タイプの雄町は、ゆっくりと大切に熟成され、独特の優しい味わいを楽しめます。

宇治茶 伊藤久右衛門「宇治抹茶だいふく」

挽きたて宇治抹茶を贅沢にたっぷりと白餡に練り込み、新鮮な生クリームをブレンドした抹茶大福。生地もふわりとやわらかく、濃厚な抹茶の苦味と白餡の甘さが上品に口に広がります。和和三盆をつかっているので、程よい甘さでありながらも、すっきりとした後味です。

お互いのフルーティーさが同調する、上品な組合せを楽しむ!

  • 日本酒×柿羊羹

約260年も歴史のある老舗菓子店の代表銘菓である「柿羊羹」。合わせるのはフルーティーで香りのある華やかな生酒。お互いの果実味が同調し、より華やかさが感じられる組み合わせです。干し柿と日本酒を合わせているような、どこか懐かしさもある味わいです。

出羽桜「桜花吟醸酒(本生)」

「桜花を飲んで日本酒が好きになりました」という人は多く、吟醸酒が世の中に広く知れ渡るパイオニアとなった「桜花」。華やかさとふくよかな味わいが広がります。酸味と甘味のバランスが良く香り高いですが、食事を邪魔しない日本酒です。

御菓子つちや「柿羊羹」

一つ一つ皮をむいて天日干しをした干し柿つくり、種抜きをしてジャム状にした干し柿と、寒天と砂糖を煮詰めてつくられる「柿羊羹」。シンプルな工程でつくられる柿羊羹ですが、手間を惜しまず丁寧に作られた和菓子。しっかりとしたパッケージで、贈り物にも喜ばれますよ。

熟成発酵ならではのうまさ!ワインよりも日本酒と合わせたくなるチーズケーキ

  • 日本酒×チーズケーキ

発酵食品であるチーズと、製造過程の中に発酵期間のある日本酒。どちらも「発酵」させ、熟成させているからこその組合せの美味しさがあります。最近、チーズはワインよりも日本酒に合うととも言われています。酸味のある日本酒と合わせることで、チーズケーキのコクが引き立ち、奥深い濃厚さや甘さも感じることができます。

出羽の里

英国の酒類品評会「IWC2016(インターナショナルワインチャレンジ)」で、世界一に輝いた話題の日本酒。山形県が新品種登録した酒造好適米である「出羽の里」を使い、価格的にも手軽で飲みやすく、やさしい香りが楽しめる純米酒です。

クリオロ「幻のチーズケーキ」

ロングセラーの「幻のチーズケーキ」は、2種類のチーズをブレンドした、日本人が大好きなスフレタイプのチーズケーキです。濃厚ですがふんわりしっとりとしており、軽いながらもしっかりとしたチーズの味を楽しめます。シェフのこだわりを感じる、シンプルで上質なチーズケーキは、自宅にストックしておきたいスイーツです。

カカオの苦味が引き立つ、ショコラテリーヌに合う古酒

  • 日本酒×チョコ

いまのトレンドでもある「日本酒×チョコ」。日本酒のボンボンショコラも人気がありますが、今回合わせたのは10年熟成した日本酒と、熟成の酒粕を使ったショコラテリーヌ。「熟成」同士の組み合わせは、ブランデーとチョコを合わせているような、カカオの苦味が引き立つ大人の味わい。鼻に抜けていく熟成香で、余韻までも楽しめます。

特別純米 枯山水 十年熟成

10年も低温熟成された日本酒は、古酒ならではの独特な香り。ブランデーのように苦味・酸味・香りをじっくりと味わってください。鼻から抜けるブランデーのような香りは、熟成した月日を思わせる贅沢な熟成酒です。

テリーヌ ドゥ ショコラ ヘッコンダ

兵庫県の三田で人気の「パティシエ エス コヤマ」。そこの定番商品でもあるショコラテリーヌ。焼き上げると中央部分がへこむことから、“ヘッコンダ”と名称がつけられました。口に入れると舌の体温でとろけ、まるで生チョコレートのように濃厚。ねっとりとした食感がまたクセになります。小麦粉は不使用で、カカオ分70%。カカオの香り、そして上品な苦さも人気の秘密です。

※今回のイベントで提供されたのは、特別に「2016年秋 サロン・デュ・ショコラ パリ」で作られた非売品です。
現在、購入可能なものは通常版になります。

島田律子さん
(タレント・日本酒スタイリスト(日本酒造組合中央会認証) )
国際線キャビンアテンダントとして5年半勤務後、タレント活動を始める。
きき酒師をはじめ、夫婦カウンセラー・メンタル心理カウンセラー・ 温泉ソムリエなど多数の資格をを持ちエッセイ執筆や講演を行っている。日本酒関連は、講演・イベントの司会・出演。その他、TVや雑誌への出演・コラムの執筆、また、日本酒の会のプロデュース・コーディネートなど、日本酒の魅力を伝える活動は多岐にわたる。
現在YTV「ビートップスでお買物」準レギュラー出演中。

平岩理緒さん
(スイーツジャーナリスト)
スイーツ情報WEB「幸せのケーキ共和国」主宰。スイーツジャーナリストとして全国銘菓に精通し、TV・雑誌等各メディアで発信。「All About」スイーツガイドも務める。イベント企画や司会、企業や自治体のスイーツ開発など幅広く活動。セミナーや製菓系学校での講師も務める。TVチャンピオン「デパ地下グルメ選手権」優勝。著書に『東京最高のパティスリー』(ぴあ)、『まんぷく東京 レアもの絶品スイーツ』(KADOKAWA)等。