
チーズライター・パン教室「ラ・ナチュール」主宰
以前、仕事で40種類近くものチーズケーキをブラインドで審査する機会がありました。とにかく沢山のチーズケーキがあって、しかもどれも美味しく、悩みに悩んでの審査ではありましたが、その中でも特に私の印象に残ったものがありました。
それが今回ご紹介する雲仙観光ホテルの「ゴルゴンゾーラベイクドチーズケーキ」。それ以来、また食べたいなと思い続けてきたケーキを念願のお取り寄せしてみました。
重みずっしり! 密度の高い上質チーズケーキ
届いた箱をウキウキしながら開けると、品良く高級感のある箱。雲仙観光ホテルと言えば、私の地元、九州が誇るクラシックホテルなのですが、そんな格式あるホテルらしい佇まいです。
蓋を取るとこんな感じ。世界3大ブルーチーズのひとつ、ゴルゴンゾーラがたっぷりです。
すぐに食べたいところですが、冷凍で届いた商品を、まずは説明通りに冷蔵庫で5~6時間かけて、ゆっくりと解凍します。
解凍後、お皿に乗せようとチーズケーキを持ち上げると重くてびっくり! 脳が錯覚を起こすような重量感です。思わず重さを量ったら、直径15cmのケーキなのにその重さなんと約650g! 生地がぎゅっと詰まった、密度の高いチーズケーキがお好みの方はきっと喜びます!
食べる場所によって変わる、複雑な味わい
カットしてみると…… 際立つゴルゴンゾーラの塊の存在感! 青カビチーズのブルー部分だけでこれだけ見えるのですから、チーズ全体の量としてはかなりのものです!
実はゴルゴンゾーラには、クリーミーでマイルドな“ドルチェ”と、青カビらしさがしっかりとあって味わいも強い“ピカンテ”(または“ナチュラーレ”)の2タイプがあるのですが、こちらはどう見ても“ピカンテ”の方。チーズ好きの気持ちを分かっているな、と思わずにやり。
実際に食べてみると、まず感じるのが甘じょっぱさ。ベース生地の抑えられた甘味がゴルゴンゾーラの塩味を引き立てていて、そのバランスが絶妙です。
そしてベース生地の重厚感のある旨み、素材の良さを感じる風味や後味の心地良さ、ゴルゴンゾーラのパンチのある存在感と塩味にうっとりした後、全体の一体感に思わず唸ってしまいます。あぁ、幸せ!
また食べた場所によって、卵とクリームチーズを感じる部分、ドライフルーツの甘味のアクセント、クルミのコリっとした食感、イチジクの種のぷちぷち感、ブルーチーズの濃い味わいと塩味、底のパートシュクレのザクっとした食感……と、その一口ごとに違った味や食感を感じられ、最後まで飽きずに、楽しく食べられるように工夫されているのも素晴らしい!
ワイン好きなら特に大満足できるチーズケーキ
使用している卵は、自然素材飼料にこだわった長崎 落水正商店のもの、生クリームは福岡のオーム乳業のものといった、九州産の質の良いものを使っている事からもシェフのこだわりが伺えます。
合わせる飲み物は、コーヒー・紅茶はもちろんなのですが、実際に食べていて欲しくなるのは、なんと言っても赤ワイン! 特に凝縮した果実味のあるフルボディでしょうか。
だから甘いものが好きな方はもちろん、ワイン好き、チーズ好き、それに甘いものがちょっと苦手という方にもぜひ試していただきたい贅沢チーズケーキです。






















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