
和菓子女子
こんにちは。和菓子女子のせせなおこです。「ついつい食べたくなってしまうような、おいしくてかわいい和菓子」をご紹介するこの連載。第33回目は、京都・笹屋伊織の「伊織のおはぎ」を紹介します。
3月になりました。3月といえば思い出すのは「お彼岸のおはぎ」。小さい頃、おばあちゃんとよく作っていました。大人になって、懐かしいな、とは思うもののなかなか自分で作るのはハードルが高いと思ってしまうのも事実。
ただ、思いっきりおはぎを頬張っていたあの頃のように、夢中になれるおはぎはないだろうか、と探していたところぴったりのおはぎを見つけました。
好きなだけ食べられる夢のようなおはぎ
笹屋伊織(ささやいおり)は、京都のお店。創業はなんと1716年。伊勢の城下町で和菓子職人をしていた初代笹屋伊兵衛が、京都へと呼び寄せられたことをきっかけに、京都御所や神社仏閣、茶道お家元のお菓子を作ってきたんだそう。
今回紹介する「伊織のおはぎ」は、2020年7月にオープンした笹屋伊織別邸の限定商品として誕生しました。

“笹屋伊織のあんこをたくさん食べて欲しい! 世のあんこ好きに喜んで欲しい!”。そんな想いから生まれた商品です。この思いを聞いただけで、作っている方々自身のあんこや和菓子に対する愛が伝わってきます。
蓋を開けた時「うっわー!あんこだー!!!!」と大興奮してしまいました。それもそのはず、一箱におよそおはぎ6個分の量が入っているそう。たくさん食べても重くなり過ぎないようにと、うるち米ではなく、道明寺が使用されています。

いざ! スプーンで大きく掬っていただきます!(この木のスプーンが、立派で驚くほど手にスっとフィットして気合が入ります)

あずきのコク、軽やかな味わい
本来であればもち米が使われる部分は道明寺が使われることにより、つぶつぶとした食感が楽しく、おはぎを食べた時にお腹にたまるずっしり感を感じることなく、軽やかに味わうことができます。
道明寺にはほんのり塩味が付けられていて、夏場は多めに、冬は少なめに。職人さんによって味の調節が行われています。そのおかげで本当に自分でもびっくりするぐらいぺろっと食べてしまいました。

声を大にして言いたいのが”あんこの上に道明寺、その上にさらにあんこがのっている”というところ。甘さ控えめで小豆の風味をしっかりと感じられるあんこ。ひたすらにあんこづくしのおはぎです。それは、もう、あんこ好きにはたまりません!!!!!

暑くなるまでの冬から春の今の時期限定でオンラインで購入できます。あんこ好きの方にはぜひ味わっていただきたい一品。今年のお彼岸に味わってみてはいかがでしょうか。