見た目はオペラケーキ!和菓子屋が作る、新感覚チョコレート羊羹!/スイーツ芸人おすすめのサプライズスイーツ vol.41

をぺら 季のせ
スイーツなかのさん
(スイーツ芸人)
早稲田大学卒業後、吉本興業に所属。唯一無二のスイーツ芸人として活動をはじめる。10年間吉本で活動後、特注のパンケーキハットをトレードマークに幅広く活躍中。老舗からコンビニまで和洋菓子を一万種類以上食べ歩き、テレビ番組に多数出演。行政と取り組み監修商品を発売するなど、幅広いシーンで活動中。

よろスィーツ! スイーツ芸人のスイーツなかのです。

手土産やプレゼントでスイーツを贈るとき、「なにこれ!」とか「こんなのあったの!?」と驚きとともに喜ばれると、ちょっと嬉しかったりしますよね。そんな「サプライズスイーツ」をご紹介するこの連載。第41回目は、和風オペラをご紹介します。

境内の一角に佇む、モダンな和菓子屋さん

日々、いろいろなお菓子を食べていると、日本の菓子文化は、多くのエッセンスを吸収し、独自の発展を遂げていると感じます。

特にここ数年は、和と洋を掛け合わせたお菓子を口にすることも増えましたが、目新しさではなく、しっかりと美味しいものを作り上げるところに、日本の作り手の凄さを感じるのです。

「季のせ(ときのせ)」のお菓子も、そのような気持ちを抱く、日本ならではの素晴らしさが詰まっています。

2011年、福岡県宇美町にある「宇美八幡宮」内に誕生した、季のせさん。店主の宮部さんが手がけるお菓子は、おしゃれなパッケージに入って、神社にある和菓子屋さんとは思えないギャップも魅力のひとつ。

今回、ご紹介する「をぺら」には、和としての伝統を踏まえながら、洋風のテイストを合わせた、新しい出会いが待っています。

をぺら 季のせ パッケージのアイコン

チョコレートケーキと羊羹の出会い

まるで高級な腕時計が入ってそうな、スタイリッシュかつリッチなケース。プレゼントでもらったら、もうこの時点でワクワクしちゃいますね。

をぺら 季のせ パッケージ

開けてみると、中はこのように、丁寧に梱包されています。深い青と濃いピンクの色合いが、またステキ。

をぺら 季のせ パッケージを開けたところ

ケースの中には、約20センチほどの「をぺら」が一本丸ごと入っています。シルエットの美しさにうっとり。

をぺら 季のせ パッケージから出したところ

名前にもある通り、フランス菓子「オペラ」のように層が重なったつくりで、まるでケーキのようなルックスです。

をぺら 季のせ 2個

洋風にみえますが、つくりはしっかりと和を軸にしたもの。カカオトレースのチョコレートを使用したチョコレートの羊羹に、コーヒーと白餡をそれぞれ使った浮島(あんこを用いた蒸し菓子)を重ねています。

をぺら 季のせ 横断面2個

「チョコレートの羊羹を作ろう」と思ったのがきっかけと、宮部さん。どうせやるなら、チョコレート菓子を代表する「オペラ」と、和菓子の代表でもある「羊羹」を融合させてみようということから、「をぺら」が誕生したそうです。

“和”を大切にした、新しい味わい

フォークで刺すのを一瞬ためらうほど、洗練された見た目。ひと口食べると、その味わいに、さらに虜になります。

をぺら 季のせ 断面

チョコレートの羊羹は、ガナッシュのように柔らかく、ふわっとした浮島との一体感が素晴らしい。

コーヒーとチョコレートを楽しむケーキのオペラのように、羊羹からしっかりとチョコレートを堪能し、浮島からコーヒーの風味が合わさる、上品なマリアージュ。

をぺら 季のせ 大きさ

あんこをベースとした、和菓子ならではの繊細な甘さを兼ね備えているつくりが、なによりの魅力。ただ甘いだけじゃない、奥行きのある味わいや舌触りが、心地良く口の中に残るのです。

アプリコットのジャムも間に合わせてあり、程よい甘酸っぱさも食べやすく、いいアクセントです。

をぺら 季のせ 横断面

「をぺら」を作る上で一番難しいのは「和菓子・羊羹」であること、と宮部さん。和菓子として重くなく、さっぱりしながらも、チョコレートの美味しさを残したり、引き出したりする手加減が難しいのだそう。

チョコレートの選定はいまだに行っていたり、ちょっとした改良を繰り返しているなど、日々美味しさへの追求をされています。

をぺら 季のせ 1個

宮部さんがお菓子を作る上で大切にしているのは、「まずは自分たちが食べたいもの、作りたいもの」を作ること。自分たちが熱狂して、一番のファンであることが、お客様に思いを伝える上で、とても大事なことだと考えていらっしゃいます。

全種類あんこを変えて、そのお菓子専用に練っているなど、シンプルな粒餡やこしあんでも、違いを楽しむことができるのも、大きなこだわり。

和菓子としての美味しさを注ぎ込んだ、唯一無二の新しいお菓子の味わいに、ぜひ出会ってみてください。

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をぺら 季のせ

ABOUTこの記事をかいた人

スイーツなかのさん

東京都立川市生まれ。早稲田大学卒業後、吉本興業に所属。子どもの頃から好きだったお菓子を独学で勉強し、唯一無二のスイーツ芸人として活動をはじめる。10年間吉本で活動後、特注のパンケーキハットをトレードマークに幅広く活躍中。老舗からコンビニまで多ジャンルの和洋菓子を一万種類以上食べ歩き、その確かな知識と情報で「林先生の初耳学」「メレンゲの気持ち」「スクール革命」など多数テレビ番組に出演。 西武渋谷店では自ら企画した催事「奥渋ギフト」を開催、行政と取り組んだ監修商品を発売するなど、幅広いシーンで活動している。