
和菓子女子
こんにちは。和菓子女子のせせなおこです。「ついつい食べたくなってしまうような、おいしくてかわいい和菓子」をご紹介するこの連載。第47回目は、広島・勉強堂のおまんじゅう「あんず畑のおくりもの」を紹介します。

少しずつ暖かいから暑いと感じるようになってきた今日この頃。爽やかでフルーティなお菓子はないかな?と探していて出会ったのが、今回のあんず畑のおくりものでした。これから旬を迎えるあんず。初夏の陽気にもぴったりです。
スタッフ全員で育てる想いのこもったあんず
「あんず畑のおくりもの」をつくっているのは広島にあるお店、勉強堂。お店の名前に”勉強”がつくとってもインパクトのあるお店です。勉強堂の創業は昭和4年。修行を終えた、門田常太郎氏が福山市熊野町にて創業しました。「初心を忘れず、日々精進・勉強していこう」という思いから勉強堂という屋号がつけられました。
勉強堂がある広島県福山市の特産品、あんず。地元素材を使った福山のおみやげ菓子として「あんず畑のおくりもの」が開発されました。

しかし、あんず生産者の方の高齢化や後継者不足によりあんず栽培が減少。さらに町内で一番大きなあんず農園をされていた生産者さんが、高齢にともない維持管理ができなくなり、代わりに8年前からは勉強堂工場スタッフ全員で、維持管理(収獲・剪定・草取り・加工)のすべてを行っているそうです。
あんずとミルクのマリアージュ!
そんな愛情込めて作られたあんずを使ったおまんじゅうは、生地にバターをたっぷりと使った乳菓生地。半分にわると中から鮮やかなオレンジ色のあんずジャムが顔を出します。あんずは太陽の日差しをたっぷりと浴びて、甘酸っぱい風味と豊かな香りが特徴です。

そして、あんこは白あんに生クリームを入れたミルク餡。甘酸っぱいジャムとミルキーなあんこがとてもまろやかでやさしい味わいを生み出します。だんだん暑くなるこの季節、アイスコーヒーと楽しむのもおすすめ。スッキリとした気分になります。

賞味期限は約30日間と長め。大きすぎず、おしゃれなパッケージはちょっとしたギフトにも活躍しそうです!また、勉強堂ではこのほかにもあんずを使ったお菓子がたくさんあります。あんずのオレンジ色、そして、爽やかな甘酸っぱさに元気をもらえるおまんじゅうでした。