
(スイーツ芸人)
よろスィーツ! スイーツ芸人のスイーツなかのです。
手土産やプレゼントでスイーツを贈るとき、「なにこれ!」とか「こんなのあったの!?」と驚きとともに喜ばれると、ちょっと嬉しかったりしますよね。そんな「サプライズスイーツ」をご紹介するこの連載。第40回目は、香りを楽しむジェラートをご紹介します。
オリジナリティ溢れる芸術的なスイーツを作る京都のパティスリー「RAU」
「ここにしかないもの」。
このコンセプトをもとに、パティシエたちから生み出されるお菓子。ここだけでしか出会えない、一期一会のような体験をさせてくれるパティスリーがあります。
2019年、京都に誕生した「RAU(ラウ)」。気高く美しい、洗練されているなどの意味をもつ、古語の「らうらうしい」から名付けられています。
スタイリッシュで凛とした店内には、オリジナリティ溢れる芸術的なケーキ、チョコレート、焼き菓子が並び、まるで美術館にいるようなワクワク感。
お菓子を通して新たな気付きがあったり、今までになかった美味しさを楽しめるという点で、パティスリーでありながら、まるでラボのような印象も抱く、ステキなお店です。

香りと記憶を結びつける新しいジェラート
RAUのパティシエのひとり、シェフショコラティエールの高木幸世さんが手がけた「ジェラートKoki」は、「香りを調合する」をテーマに考案された、ジェラートです。
香りを意識したお菓子は多いけれど、「香るモノを作る」のではなく、「香りを作るヒト」になりたかったと、高木シェフ。

「あれ、なんかこの匂い懐かしいなあ」。そのような体験、一度はしたことがあると思うのですが、同時に、突然その時の情景がぱっと頭に浮かんできたことありませんか。
ぼくもたまにあるのですが、なんかそういう時って、物置の奥の方にしまってあった箱を取り出して開けたような、よく引っ張り出せたな!まだこれ残ってたのか!みたいな感動を覚えるんですよね。
つまり、そのくらい嗅覚と記憶の結びつきって根強いということ。
高木シェフが手がけるジェラートは、野菜や果実の持ち味を最大限に引き出し、香気の持つ成分も上手に組み合わせ、口の中にひろがる、唯一無二の旨味や風味をつくりあげています。

これから何年経っても、今と全く違う環境でも、何かのきっかけで「あの時食べた、あの味」と、鮮明に美味しさのイメージを引き出してくれるような魅力が、「ジェラートKoki」には詰まっていると、ぼくは感じました。
一度で三度楽しめるジェラート
前置きが長くなってしまいましたが、今回ご紹介するのは、「Gelato Koki Inspiring Box」という、3種のジェラートの詰め合わせです。

見てもわかりますが、3種類といっても、ひとつのジェラートの中には2種類のフレーバーがはいっています。それぞれ食べる、合わせて食べると考えれば、一度で二度楽しむというより、一度で三度も楽しめるようなつくり。

彩りも華やかで美しく、贈り物でも使いたくなりますね。
それぞれの素材の風味が堪能できる3種のフレーバー
Aroma Chocolate & Botanical Vanilla
茶色は「Aroma Chocolate」で、bean to bar製法のチョコレートから手がけられています。ビターテイストで、フルーティーかつ心地良い酸味を強く感じ、カカオが持つ風味をたっぷりと堪能できます。

クリーム色は「Botanical Vanilla」で、なんと卵も乳製品も使わないバニラジェラートです。まろやかだけどすっきりとした甘さで、はじめて食べるタイプの新しい味わい。クラフト感のある、一味違ったチョコバニラを食べたい人におすすめです。
Kaffir Lime & Avocado Basil
赤色のぽつぽつがあるのは「Kaffir Lime」で、ハーブとしても使われるコブミカン(英名でカフィアライム)の葉と、フランボワーズを掛け合わせています。不思議なことに、まるでバラのような風味を楽しむことができる華やかなフレーバー。

緑色は「Avocado Basil」で、アボカドとバジルを組み合わせ、舌触り良くすっきりとして、野菜だけどフルーツシャーベットのような爽やかな甘さです。
いっしょに食べた時の奥行きのある味わいや香りは、まるでレストランのデセールを堪能しているような気持ちになります。
Cassis Cabbage & Rum Vanilla
赤色は「Cassis Cabbage」で、その名の通りカシスとキャベツを組み合わせたつくり。フレッシュなカシスの酸味のなかに感じる奥深い香りや、程よいスパイシーさがとてもいい。

白色は「Rum Vanilla」で、ラム酒の強い風味がバニラの濃厚な香りに、上品に絡み合ったつくり。舌触りや口どけから、口の中にひろがっていく艶やかな味わいがたまりません。
合わせた時の甘みと酸味のバランスが絶妙で、一日の終わりにゆったりとした気持ちで食べたくなるジェラートです。
香りだけじゃない!さらにサプライズが楽しめる仕掛け
ここまでだけでも香りを楽しむジェラートの魅力が伝わっているかと思いますが、「ジェラートKoki」は、さらに、もう一つの仕掛けがあります。それが「キャラメルサンドクッキー」。

キャラメリゼしたクッキーで、とろりとなめらかなキャラメルクリームを挟んだ、キャラメル好きにはたまらない味。このユニークなシルエットもいいですよね。
このクッキーをジェラートにディップするという、なんて贅沢な食べ方! 少し溶けてきたくらいでいっしょに食べるのがおすすめです。

ひんやりとした甘さに濃厚な味わいが重なり、サクサクとろりとした食感と、立体的な楽しみ方ができるのも魅力的!

「ジェラートKoki」だけでしか体験できない、唯一無二の美味しさをぜひ!
ナイスィーツ!