
(食と暮らしを楽しむ!「美食手帖」主宰)
夫の誕生を記念して植えられた温州みかんの木が、わが家のシンボルツリーです。この木は、みかん園を営んでいた義母の生家から運んできて植えたそうです。甘さもあり酸味もしっかりと持ち合わせた、昔ながらの味のみかんです。
いつも身近にみかんがある環境で育った義母は、とにかくみかんが大好きで、庭にたくさんのみかんの木を植えて育てています。愛情をたっぷり注いでいるので実つきがよく、毎年大豊作です。そのみかんをおすそ分けしてもらうわが家も皆、自然とみかんが好きになりました。
10年ほど前に義母が「おいしいみかんのお酢があるのよ」と勧めてくれたことが、私がおいしい酢を知ったきっかけです。ひと口味わってみると丸みとコクがあり、今まで想像もしなかったお酢の味に驚きました。伝統製法で時間をかけて自然に発酵・熟成させた酢に、みかんの果実酢をブレンドしているので、フルーティーなやさしい甘さがありました。
氷を入れて、炭酸水とレモンなどの果汁で割ったドリンクは、爽やかで夏バテを忘れるくらい元気が出ます。サラダ用のドレッシングや、しょうがの甘酢漬けにも欠かせません。お正月の紅白なますに始まって、春物のワカメが出回ると新たまねぎと一緒に酢の物をつくり、プチトマトやきゅうりなどの夏野菜をピクルスにして、秋鮭のカルパッチョ、冬は坦々鍋の隠し味や水餃子のタレに使うなど、本当に一年中活躍します。
そして、私以上においしい酢の魅力にとりつかれているのが、実家の母です。義母からお中元に送ってもらって以来ハマっていて、年に数回12本セットを注文するくらいお気に入りです。
酢飯をつくるときは、炊き立てのご飯においしい酢を混ぜるだけの簡単調理なので、砂糖を溶かすためにお酢を加熱する必要がないことを喜んでいます。また、夏によくつくる冷や汁に少量加えると、味にぐんと深みがでるそうです。
もうすでに10年近く、ストックを欠かさず使い続けていますが、夫と娘に改めておいしい酢の感想を聞いてみました。
夫は「そういえばある時から酢の物の味が、ツンとした感じがなくなってまろやかになったね」。娘は「えっ、そんなめずらしいお酢使ってたの?知らなかった~」と、料理をしない娘らしい答え。でもその後に「あっ、お母さんのつくるピクルス、いつもすごくおいしいよね」とフォローしてくれました。






















取り寄せたい
贈りたい
おいしく食べたい
行ってみたい
食のプロ連載・特集一覧