
(スイーツ芸人)
よろスィーツ! スイーツ芸人のスイーツなかのです。
手土産やプレゼントでスイーツを贈るとき、「なにこれ!」とか「こんなのあったの!?」と驚きとともに喜ばれると、ちょっと嬉しかったりしますよね。「サプライズスイーツ」をご紹介するこの連載。第30回目は、「ラピスラズリのオペラ」をご紹介します。
京都で人気の「ウサギノネドコ」とは?
なんでも「石を模して作ったケーキ」があるという噂を聞いて、たどり着いたのがウサギノネドコさん。
京都を拠点に「自然の造形美を伝える」をテーマに掲げ活動をしており、植物、鉱物、動物などの標本を気軽に楽しめる展示販売やイベントを行っています。
なかでも人気の高かったイベントが、2017年に京都で開催された「おいしい石展」という企画展。食べ物の名前が付いた石や、おいしそうに見える石を中心に展示したユニークな内容!昔からキラキラしたものが好きだったので、子どもの頃にこんな展示会があったら、きっと胸を踊ろせていただろうなあ。
今回ご紹介する「ラピスラズリのオペラ」は、この「おいしい石展」にて展示された鉱物、ラピスラズリをモチーフに作られました。

まるで本物のラピスラズリのような美しいケーキ
ラピスラズリは、ご存知あの美しい「青い石」です。白色や金色など他の鉱物が混入してまるで夜空のような美しい色を放ちます。
古くから多くの人に愛されていますが、宝石やアクセサリーとしてだけではなく、画家の絵具の材料としても重宝されてきました。有名なところだと、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」、日本だと風景画で有名な東山魁夷もラピスラズリの顔料を使用して描いていたそうです。
さて、本題の「おいしい石展」で実際に展示されたラピスラズリがこちら。

中央がラピスラズリ、その周りには藍晶石という鉱物が散りばめられています。こうやってお皿に盛ってしまうと、ほんとにケーキにみえてくる(笑)。
そして、実際に食べられるケーキになったものがこちら。

いやー、びっくり!層の重なりが特徴のケーキ「オペラ」で、ラピスラズリの層も見事に表現されていますね。改めてこうやって比べてみると、より元の石がケーキに見えてくる気持ちにもなるから不思議(笑)
ますます、引き込まれる青いケーキ。青いところの正体は?そして、どんな味なのでしょう。
青い部分の正体は……?
箱を開けてみると、このように包装されています。

ラピスラズリのオペラが二種類と、ラピスラズリのさざれ石。いろんなお菓子を食べてきましたが、お菓子と石がいっしょになったセットは初めて!(笑)

実際にお皿に盛り付けてみると、とっても美しい。こういう気遣い嬉しいなあ。

一番気になる青いところは、「バタフライピー」を使ったホワイトチョコレート!
バタフライピーは天然由来の青色の色素をもつマメ科の植物で、ハーブティーなどにも使われています。最近はスイーツ界でもバタフライピーを使ったお菓子が増えていますが、ラピスラズリの青をバタフライピーで表現したケーキは他にはないかもしれません。

オペラは「スタンダード」と「黒ごま」の二種類。どちらも層を見ているだけでわくわくしてきます。
スタンダードは、コーヒー味のバタークリームでホワイトチョコレートを挟んだ構成。しっかりとコーヒーが軸になり、濃厚なホワイトチョコレートの甘みとコクが重なり、どちらも活きてくる相性の良さ。
ほろ苦さはそこまで強くないので、お子さまでも楽しめる甘さに仕上がっています。

黒ごまは、バタークリームにたっぷりと黒胡麻を使って胡麻感が強め! 口に入れたときの香ばしさは、たまらないです。
そして、ホワイトチョコレートは洋酒に漬けたオレンジピールを合わせ、さわやかな風味もプラス。柑橘の香りが胡麻の力強さを包み込むような印象で、食べたときのバランスがとってもよかったです。個人的にはこっちの方が好みでした。

スタンダードと黒ごま、どちらも特徴があって、口どけの良さがまた絶妙。最初は色の美しさに見惚れてしまうかもしれないですが、味もしっかりと良いので、とってもおすすめ。
「食べられる鉱物」を、ぜひ食べてみてね。
ナイスィーツ!