
日本全国のおいしいお取り寄せパンの中から、いまおすすめのパンをご紹介するこの連載。第23回目は岐阜県にある株式会社小麦家の直営ベーカリー『ESPRIT(エスプリ)』より、『ESPRIT食パン』をお取り寄せしました。
研究し続ける小麦家の歴史と強い想い
株式会社小麦家は創業1982年。製パンメーカーとして全国のレストランやカフェ、ホテルにこだわりのパンを提供し続けている会社です。
「食べて健康になる」「パンを食べて元気になる」という、健康づくりに一役買うようなパンづくりをされています。かつ「パンを食べることで、笑顔ある幸せをお届けすること」という強い想いとともに、心を込めてパンを焼き続けてこられました。
具体的には、パンは発酵食品であるという原点に立ち返り、素材のもつ本来の特性を生かしながら、低温長時間熟成や酵母における最適な温度帯で生地をつくったり、岐阜県の環境選定の名水をはじめとした水選びと硬度にこだわり、多めに水を入れることで味に深みを出しているそうです。
高加水でパンを焼くのは難しいと聞きますが、とても研究熱心な小麦家のパン、到着がとても楽しみです。
独自の技術でお店の味をそのまま瞬間冷凍
到着して感じたのは、独自の冷凍技術のすごさです。時間をかけて冷凍する従来の方法ではなく、焼き立てのパンを瞬時に凍らすショックフリーザーという急速冷凍の特殊技術を開発。パンが固くなってしまう現象である劣化を食い止め、焼き立ての状態と同じおいしさを保つことができるそうです。
自然解凍後そのままでも美味しいとのことで、まずはそのまま頂きました。
驚いたのはふわふわ感。解凍したパンが、こんなにふわふわなのは初めてです! 空気がたっぷりと含まれているのが分かりますし、高加水によるもっちりとした食感はやみつきになります。
非常にシンプルな味わいで、噛めば噛むほど甘味を感じます。この素朴なおいしさが自然解凍でこんなにも味わえるのはすごいです。
耳の美味しさから感じる、パンへの思いと確かな技術力
私はトーストしたパンが特に好きなので、これをトーストしたらさらに美味しいのだろうとワクワクしてきました。
トーストする際は常温で解凍した後、加熱することをおすすめされています。解凍後、表面に霧吹きをかけて焼きました。
焼き立てはとてもサクサク食感で大変軽いです! 小麦の風味ももちろん感じられますが、そこまで強くないところが、いろんなアレンジに合いそうだなと思いました。こちらも中は噛むほどにもっちもちです。軽いのに噛み続けるとねばる感じになっていき、満足感もあります。
オンラインショップのページにはたくさんのアレンジ例の写真もあり、おいしいそうです。私は毎朝、この食パン本来の味を味わいたくなってしまい、結局何も付け合わせたりせずに、数日で1本食べきっていました。
そしてわたしが一番驚いたのが、耳のおいしさです。
サクサク、カリカリ。食感もよく、香ばしく、味も凝縮されているかのようなおいしさでした。こんなに耳がおいしいと感じたパンは初めてです。お取り寄せなのに、です。
少し調べてみたところ、一般的なパンでは、発酵の具合で耳の焼き色が変わるそうです。耳の焼き色が濃いと発酵不足、薄いと発酵過多の可能性があるようで、確かに私が感じる耳のおいしさの違いは焼き加減で変わるような気がしてきました。
焦げたようなものは好みではなかったので、この耳のおいしさはまさに、研究しつくされた酵母による発酵の力と、焼き立てを瞬間冷凍する独自の技術のたまものではないかと、私は考えます。
素朴でシンプルな食パンのなかに、私たち消費者を想った努力をいろんなところで感じた逸品でした。是非一度、試して頂きたいです。







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