
和菓子女子
こんにちは。和菓子女子のせせなおこです。「ついつい食べたくなってしまうような、おいしくてかわいい和菓子」をご紹介するこの連載。第36回目は、京都・麩嘉(ふうか)の「レモン麩饅頭」を紹介します。
夏になるとレモンを使ったさまざまなお菓子が登場します。黄色が使われたパッケージは見ているだけで元気がもらえます。今回はそんなレモンを使った、この季節にぴったりの麩饅頭を紹介します。
麩饅頭の意外な誕生エピソード
レモン麩饅頭を作っているお店、麩嘉は古くから京都御所にもお麩を献上してきた、京都を代表するお麩屋さん。元々は精進料理だった生麩ですが、京料理にも使われるようになっていきます。そして、誕生したのが麩饅頭です。

麩饅頭の誕生のきっかけはなんと明治天皇。生麩が大好物だった明治天皇のアイデアから生まれ、明治天皇は朝食にカフェオレと麩饅頭を食べていた、という記録も残っているほど好物だったそうです。
そんな麩嘉ではさまざまな素材を使った生麩作りに挑戦していて、今回のレモン麩饅頭でも初めて中身のあんこに白あんが使われています。
5個入りの箱が包んであるのはレモンの描かれた包装紙。とってもかわいくて開けるのがもったいない!

箱の中にはまるっとした麩饅頭が5つ入っています。見ているだけで癒されるかわいさです……!

爽やかなレモンの香り
一口かぶりつくと生麩の生地からも、あんこからもとても爽やかなレモンの香りが漂います。麩嘉では柑橘系のものを生麩に入れるときは皮をすりおろして生地に練りこむため、広島三角島で育てられた無農薬栽培のレモンが使われているんだそう。
手に持っただけでわかるもちもち感がたまりません!

生麩の生地は驚くほどもちもちでつるんとなめらか! あんこはみずみずしくなめらかで、さっぱりとした味わいです。生地にもあんこにも、所々レモンの皮を見ることができます。
ジメジメとした梅雨の気分は爽やかなレモンの味わいでさっぱりとした気分になれます。そして、もちもちとした見た目と食感に癒されてくださいね。