
見た途端、つい目を奪われて、“ジャケ買い”をしてしまいそうな見た目やパッケージの商品をご紹介するこの連載。第46回目は、涼し気な見た目が初夏にぴったりなスイーツです。
創業200年を超える和菓子の老舗が作った夏限定の羊かん
「桃の菓」は、京都にある老舗和菓子店『亀屋良長』が手掛けた、スライスされたレモンが涼感を誘う色鮮やかな羊かんです。
亀屋良長は、1803年に創業。200年以上の歴史の中で、良質な水を使った羊かんや黒糖と餡を使った「烏羽玉」など、長い年月の間、地元内外で親しまれている和菓子を作っています。
一方で、旧来の和菓子だけではなく、京都のテキスタイルブランド『SOU・SOU』とコラボレートした商品を発表したり、パリの二つ星レストランでシェフパティシエをしていた藤田怜美さんとのブランド『Satomi Fujita by KAMEYA YOSHINAGA』を立ち上げるなど、つねに新しいものへ挑戦する姿勢も持ち続けています。
そんな亀屋良長から生まれた「桃の菓」は、夏限定の季節商品。ピンク色の桃羊かんの上に、乳酸菌飲料が使われた錦玉羊かん、さらに餅羊かん、白ワインでコンポートした白桃と、酸味がアクセントのレモンの入った錦玉かんの四層になっています。
羊かんのまろやかな食感と、桃やレモンのフルーティーな味わいが楽しめる和洋折衷なスイーツです。

羊かんを上から眺めると、鮮やかなレモンがアクセントになっていて、暑い日でも食欲をそそります。羊かんを切ると、黄色や白、濃いピンクの何層にもなった断面図がお目見え。どこから見ても、まさに写真映えする羊かんです。
これからの季節にお薦めなのが、冷蔵庫でじっくり冷やすこと。見た目だけではなく、ヒンヤリとした喉ごしを味わえます。可愛らしいパッケージにも入っているので、ちょっとした贈り物としても喜ばれますよ。
食べる時には黒文字を用意して。和の気分に浸る
自然な甘さのある羊かんは、渋みのある煎茶や抹茶と相性が良いですが、少し酸味のある「桃の菓」は、意外にも珈琲ともよくあいます。珈琲の苦みやコクが、羊かんと一緒に食べるとより一層味わえるようになります。珈琲には、できれば砂糖やミルクはあまりいれない方が、羊かんの美味しさをより一層感じられます。
横から見ても断層が綺麗な桃の菓は、ふちのある皿よりも、フラットな皿の方がよく合います。羊かんなどの和菓子を食べる際に使う、黒文字と呼ばれる竹でできた楊枝は、100円ショップや和菓子店などでも扱っています。自宅に居ながら、茶室で頂くような雰囲気が演出できるので、揃えておくと便利です。
これからの暑い日には、冷たい羊かんで気分転換しましょう。
