
和菓子女子
こんにちは。和菓子女子のせせなおこです。「ついつい食べたくなってしまうような、おいしくてかわいい和菓子」をご紹介するこの連載。第51回目は、長野、ニ葉堂の「おりんごまんじゅう」を紹介します。
栗やお芋のお菓子が並び始め、秋の気配を感じる季節となりました。まだまだ暑い日が続いている毎日に秋の気配は嬉しい知らせ。「ようこそ秋!待ってました!」。そんな秋を歓迎する気持ちになれるのが、この「おりんごまんじゅう」なんです。
りんごの産地で生まれた、りんごを味わうおまんじゅう
二葉堂は1804年に創業した歴史あるお店。須坂藩九代目のお殿様から「二葉屋」という屋号を頂き、後に「二葉堂」に改められ現在に至るのだそう。
お店の名物はカステラ。江戸時代から作り続けられたカステラを四代目が品質を改良し、卸売りも始めたとされています。
この技術がさらに進化しながら現在に受け継がれ、今では「カステラの二葉堂」と呼ばれるほどに。実際に食べてみましたが、ずっしりと重みを感じる重厚感があり、とても好みのカステラでした!
そして、もう一つの名物はりんごを使ったお菓子。全国2位の生産量を誇る、りんごの産地である長野らしさを感じます。今回の「おりんごまんじゅう」もその一つ。
おりんごまんじゅうは名前の通り、りんごを使ったおまんじゅう。信州りんごの果肉と練乳を白あんに練り込み、しっとりとした生地で包んであります。

生地は思っていたよりもしっかりとした食感。あんこはとてもまろやかで、練り込まれたりんごは「りんご!」というよりはほんのりとりんごを感じる、といった印象です。まさに、秋のはじまりにぴったりのおまんじゅう。
誰かに贈りたくなるやさしいパッケージ
そして目を引かれるのが、このパッケージ。優しいタッチで描かれたりんごやハートのデザインがとてもかわいいです。箱、そして個包装の一つ一つにも描かれています。

長野おりんごまんじゅうのパッケージデザインは、発売時に合わせて地元の美術専門学校の学生さんからデザインを公募して、応募作品の中から選ばれたんだそう。
パッケージがかわいいと、自分で食べる時に嬉しいのはもちろん、その次にあの人にあげたら喜んでくれるかな?と、次にこのお菓子を食べてほしい人の顔が浮かんできます。

朝晩はだいぶ涼しくなってきた今日この頃。「おりんごまんじゅう」とコーヒーやホットミルクで、ほっこりする時間をお過ごしください。