こんにちは。和菓子女子のせせなおこです。
和菓子が大好きな私ですが、和菓子の魅力は見ているとなんだかやさしい気持ちになる、「和(む)お菓子」であるということ。この連載ではそんな「ついつい食べたくなってしまうような、おいしくてかわいい和菓子」をご紹介します。第3回目は、暑い夏を爽やかに彩る和菓子です。

今回紹介するのは「醒ヶ井(マンゴー)」。まず目を引くのがカラフルでPOPな外箱。「シャボン玉」と名付けられたこの掛け紙は、普段和菓子に馴染みのない人でも思わず手に取ってしまう可愛らしさ。今人気の京都のSOU•SOUによって日本伝統がモダンにデザインされています。小ぶりなサイズで手の中にすっぽりと収まるサイズ感です。

お菓子の名前である醒ヶ井(さめがい)は京の名水地として知られています。亀屋良長さんのお菓子は醒ヶ井の井戸水を使ってお菓子が作られています。昔から醒ヶ井の水をイメージした「醒ヶ井」というお菓子があり、形も素材も同じで、求肥で水色の羊羹(白味噌味)を巻き、氷餅(凍らせたお餅を粉末状にしたもの)をまぶしたお菓子だったそう。
そのお菓子の味を季節の果物にかえて、春はイチゴ羊羹、初夏は甘夏羊羹、盛夏はマンゴー羊羹、秋は黒糖くるみ羊羹と季様々な味を楽しめます。
鮮やかなオレンジで元気をチャージ
今、夏真っ盛りのこの時期に楽しめるのはマンゴー味。和菓子でマンゴーが使われているお菓子は珍しいのではないでしょうか。くるくる巻かれたお餅と鮮やかなオレンジ色。とろとろのお餅が優しくマンゴーの羊羹を包みます。

マンゴーの羊羹はツヤツヤに光っています。ぎゅっと濃厚なマンゴーの果汁を感じることができました。自分で好きな大きさにカットして食べられるのもいいですね。もう少しだけ…とついつい食べ進めてしまいます。
食べる前に少し冷蔵庫で冷やして食べるのもオススメ(お餅なので長時間冷やすと固くなるので気をつけて)。アイスコーヒーやサイダーなんかと合わせても楽しくいただけます。夏を嫌いにならないで!もっと楽しんで!そんな声が聞こえてきそうなかわいらしいお菓子です。

和菓子女子