世界でここにしかない超贅沢なモンブラン!イートインOK「パティスリー ラヴィアンレーヴ」でのんび~りスイーツ三昧/(東京・足立区)

北西大輔シェフ

おいしいマルシェ編集部が、いま気になるお店を徹底取材。おいしいものと、それにまつわる人たちの素敵なストーリーをお届けします。(今までの取材はこちらから。)今回は、地元の人から愛されるパティスリーと、とっても気さくなシェフが登場!

にわとりが目印の、地元に愛されるパティスリー

パティスリー ラヴィアンレーヴのモンブラン

フランス、と聞いて思い浮かぶのは、シャンゼリゼ通りにエッフェル塔、トリコロールの国旗…。そして、じつは食の国らしく「にわとり」もフランスのシンボルなのをご存じですか。今回は、パリ12区の有名店で修業したシェフが、そのにわとりをデザインした看板をかかげたパティスリー「パティスリー ラヴィアンレーヴ」にうかがいました。

パティスリー ラヴィアンレーヴの看板

東武スカイツリーラインの梅島駅から大通りを迷うことなくまっすぐに歩けば、にわとりが描かれた看板がほどなく見えてきます。フランスのパティスリーのようなウッディでシックなたたずまい、ところが、通りに出された黒板には、お子さんの手描きらしいかわいらしい文字が並び…。なんだかほっこりした気分でお店に入ります。

パティスリー ラヴィアンレーヴのショウケース全体
パティスリー ラヴィアンレーヴのマカロン

広々とした店内には、L字型に置かれたショーケースのケーキ(ケーキだけでも常時25種類というラインナップ!)やテリーヌショコラをはじめ、フィナンシェにサブレ、カヌレや色とりどりのマカロンまで、生菓子、焼き菓子とスイーツが、オープンの隅々までならびます。

パティスリー ラヴィアンレーヴの内観

そのうえ、フランスのパティスリーのようにゆったり座れるカフェスペース(最大で20人着席OK!)もあり、好きなドリンクと一緒に作りたてのスイーツ、夏にはケーキのようなスペシャルかき氷もいただけます。

北西大輔シェフ

キッチンで腕をふるうのは、オーナーでもある北西大輔シェフ。北陸の名店でこの世界に入り、有名ホテル「ザ・ペニンシュラ東京」などで修行、国内最大の製菓コンクールで優勝。その後、パリの有名パティスリーに渡り、その間もフランスのコンクールで準優勝や入賞多数…。ホームページでそんなシェフの肩書きを拝見していくといい意味で裏切られる、本当に気さくな北西シェフ。取材中も笑いがたえませんでした。

多い日は1日に300個以上出た、贅沢モンブラン

パティスリー ラヴィアンレーヴのモンブラン

まず、シェフにおすすめいただいたのが「モンブラン」(1個 620円、税込)。栗をしっかり感じるものの、そこまで重すぎない絶妙なマロンペースト。シェフこだわりのクリームに、和栗の渋皮煮。さっくりしたビスキュイの食感がアクセントで、「多いときは1日で300個以上出たこともありました」というシェフのお話も納得のおいしさです。見た目から想像するほど甘くなく、どんどんフォークがすすみます。

パティスリー ラヴィアンレーヴのモンブランの断面

オープンの2014年から進化を続け、今の味にたどり着いたというこのモンブラン。
「以前は既成品のマロンペーストを使っていたんですが、それがちょっと甘すぎるなと思って。じつは、僕があんまり甘すぎるケーキって苦手で…(笑)」。それからあちこち駆け回って、やっとみつけたのが愛媛県の業者さん。「今は愛媛の栗を使って、うちの店オリジナルの配合でペーストを作ってもらっています」。世界でここでしか食べられない、とっても贅沢なモンブランです。

とはいえ、栗は糖度が低いと劣化が早いため、できるだけ作りたてに近い状態をイートインでいただくのがおすすめです。「店には最初からカフェスペースを置こう、と考えていました。ケーキはやっぱり作りたてが一番。作って冷蔵庫に入れて、それをできるだけいい状態で食べていただければと思っています」

パティスリー ラヴィアンレーヴの苺ケーキ

おとりよせネットでも人気なのが、季節ごとのおいしい苺を使った「苺のショートケーキ」。“お取り寄せの常識を覆す”といわれるこのケーキ、ショートケーキとしては本当にめずらしく、冷凍された状態でお取り寄せできるんです。

クリームにスポンジ、苺の切り方にまで試行錯誤を重ねた逸品。脂肪分低めのクリームで糖度も抑え、それでも味が変わらないようにと計算し尽くされています。「ショートケーキって昔は脂っぽいものが多くて、僕はあまり食べられなかったんです。そういうのは作りたくないな、自分がおいしいと思えるケーキを作りたいなと思って」と北西シェフ。「甘すぎなくていいよね、ってお客さまにも喜んでもらっています」

パティスリー ラヴィアンレーヴのショコラ

チョコレート系も得意、というシェフがコンクールで賞に輝いたその名も「ショコラスペシャリテ」。つやつやのチョコレートムースのドームの中には、オレンジが香るコンフィが隠れています。こちらも本当に軽い甘さで、ふんわりムースの食感も相まってあっという間に完食してしまいます。

「お客さまが喜んでくれるのが一番。できることはなんでもやりたいです」

パティスリー ラヴィアンレーヴの内観の小物

お店のインテリアは、シェフがフランス修行時代にお世話になったというご夫婦の家をイメージ。オシャレだけでも家庭すぎない、くつろげる雰囲気です。お子さん連れでイートインを楽しむお客さまも多く、「赤ちゃんを抱っこしながら召し上がっていたお母さんを見て、少しでもゆっくり味わってもらいたいなと思って」とベビーベッドも置かれています。シェフ自身も、お休みにはお子さんと公園に遊びに行くパパ。やさしい味わいのケーキやお店の居心地の良さは、そんな素敵なプライベートの時間から生まれているのかもしれませんね。

「お客さまが喜んでくれるのが一番なんで、できることはなんでもやりたいですね」というシェフ。取材中もお子さんやお年寄り向けのアレンジの相談をうけたり、バースデーケーキのオーダーもひっきりなし。これって、お客さまから本当に愛されている何よりの証拠です。

パティスリー ラヴィアンレーヴのスタッフ
パティスリー ラヴィアンレーヴの調理スタッフ

店名に込められたシェフの“夢”

パティスリー ラヴィアンレーヴのショウケース

店名の「ラヴィアンレーヴ」は、フランス語で「人生の夢」という意味。奥さまと一緒に自分のお店を持つという北西シェフの夢、そして、お客さまに夢のようなひと時を、とさまざまな思いが込められているとか。
「季節でおいしいものは変わってくるので、その時に一番おいしいものだけを出そうと思っています。新しい商品もどんどん出していますよ」という北西シェフ。これは、リピーターになって四季折々の味を楽しみに行くしかありませんね。それにしても、こんな素敵なお店が近所にあるなんて、梅島のみなさんが本当にうらやましい!

パティスリー ラヴィアンレーヴの外観
パティスリー ラヴィアンレーヴ
住所:東京都足立区梅島3-6-16(東武スカイツリーライン「梅島駅」 徒歩4分)
営業時間:10:00~20:00(日曜日は~19:00)
定休日:不定休
公式facebookページ:https://www.facebook.com/lavieunreve/

(撮影:さくらいしょうこ)

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北西大輔シェフ

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甘いものとマンガをこよなく愛するメガネ系ライター。あんこたっぷりのどらやきをつまみながら、とことんビターなビールを飲むのが、誰が何と言おうと至福のひととき。東京・池袋の「すずめや」さんがマイベストオブどら焼き。好きなマンガは『深夜食堂』。3巻に出てくるバターライスのお話が大好きで、何度まねしたことか。