5000枚以上の八ツ橋を手焼きして完成したもちもち食感「あうん餅」/あんこ菓子のプロが推薦!vol.13

ぬれ八ツ橋 あうん餅
日本あんこ協会
あんこの愛好家だけで構成される協会組織として2018年10月に発足し、わずか1ヶ月で全国60名以上のあんこ好きが集結。現在、飛ぶ鳥を落とす勢いで協会員「通称:あんバサダー」の数を伸ばし続けている。東京三大どら焼きや豆大福など、有名あんこ菓子の食べ比べイベント「あんこ部」の主催をはじめ、日本最大級のあんこ菓子の祭典、阪急うめだ本店の「時をかけるあん」にて、あんこ菓子のワークショップを行うなど、あんこの普及活動に尽力する。

4月に入り、新生活を始めた方も多いでしょう。今回ご紹介するあんこ菓子は、そんなおめでたい方にもおすすめしたい、京都仁王門の「ぬれ八ツ橋あうん餅」です。八ツ橋は京都を代表する銘菓。京都仁王門は、その八ツ橋で有名な老舗「京栄堂」が2017年にオープンした新コンセプトの和菓子店です。

風変わりなネーミングに込められた思い

ぬれ八ツ橋あうん餅とは、少し風変わりな名前のお菓子ですが、ネーミングの由来は京都仁王門の“願掛け”からきています。

あうん餅の“あうん”は、仁王門の左右にいる二対の金剛力士像の「阿吽像(あうんぞう)」から来ています。古来より“あうん”とは「あ」という始まりの音と「うん」という終わりの音を繋げることで、すべての根源を表す言葉として大切にされてきました。

これが転じ、二人の人物が呼吸まで合わせるように共に行動する様を「阿吽の呼吸」と呼ばれています。その“あうん”を名付けることで、「京都仁王門がお客様と末永くお付き合いができますように」との願掛けの意味が温かく込められているのです。

完成までに焼いた八ツ橋の数はなんと5000枚以上

もともと堅い八ツ橋煎餅をサクサクにできないだろうかと試行錯誤していた際に、偶然にもサンプル品に水分が浸透。恐る恐る試食してみると、その不思議なもちもち食感に職人が感動し「ぬれ八ツ橋あうん餅」の開発が始まりました。

そこから八ツ橋を知り尽くした職人が、ぬれ八ツ橋あうん餅を完成させるのに、なんと5000枚以上の八ツ橋が焼かれました。そうして1枚1枚手焼きしたニッキの煎餅を独自製法で湿らせ、つぶあんを挟むことでようやく完成したのです。

ぬれ八ツ橋 あうん餅 皿乗せ

米粉や葛粉、わらび粉、餅粉などを多数ブレンドし焼き上げた生地に、北海道十勝産の粒立ちの良い小豆あんが優しく包まれ、なんとも独特な食感です。また、つぶあんと生地の糖度を同等にすることで、全体的な瑞々しさを長く均一に保てるように作られています。お馴染みのニッキも香り豊かで、八ツ橋をまったく新しい形で愉しめる逸品なのです。

ぬれ八ツ橋 あうん餅 箱入り

八ツ橋という食文化を後世に残すお店

京都仁王門の生みの親である老舗「京栄堂」は、昭和27年、現会長の笠谷正一郎氏が「八ツ橋製造卸」として仁王門通りで創業した八ツ橋専門店でした。創業以来、60年以上に渡り八ツ橋を作り続けてきた老舗が新たに始めた京都仁王門には、「八ツ橋という食文化を後世に残していきたい」という想いが込められています。

京栄堂の仁王門店をリニューアルし、京都仁王門としてオープンした店内にはジャズが流れ、ハンチングを被った店員さんが接客してくれます。コンクリートの打ちっぱなしにウッディなクロス貼りと木目調の商品棚は、モダン的な京の雅を感じさせてくれます。一方で外観は仁王門をイメージした重厚感ある造りです。仁王門はくぐるだけで邪気が払われると言います。

新生活のスタートに、京都仁王門のぬれ八ツ橋あうん餅を食べて、ひとつ願掛けをしてみてはいかがでしょうか?

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ぬれ八ツ橋 あうん餅

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日本あんこ協会

あんこの愛好家だけで構成される協会組織として2018年10月に発足し、わずか1ヶ月で全国60名以上のあんこ好きが集結。現在、飛ぶ鳥を落とす勢いで協会員「通称:あんバサダー」の数を伸ばし続けている。東京三大どら焼きや豆大福など、有名あんこ菓子の食べ比べイベント「あんこ部」の主催をはじめ、日本最大級のあんこ菓子の祭典、阪急うめだ本店の「時をかけるあん」にて、あんこ菓子のワークショップを行うなど、あんこの普及活動に尽力する。 http://anko.love/