こし餡を求肥でコーティングした、和歌山のもっちりご当地最中/あんこ菓子のプロが推薦!vol.12

はまゆう カット
日本あんこ協会
あんこの愛好家だけで構成される協会組織として2018年10月に発足し、わずか1ヶ月で全国60名以上のあんこ好きが集結。現在、飛ぶ鳥を落とす勢いで協会員「通称:あんバサダー」の数を伸ばし続けている。東京三大どら焼きや豆大福など、有名あんこ菓子の食べ比べイベント「あんこ部」の主催をはじめ、日本最大級のあんこ菓子の祭典、阪急うめだ本店の「時をかけるあん」にて、あんこ菓子のワークショップを行うなど、あんこの普及活動に尽力する。

あんこの普及活動に尽力するあんこのプロが、日本全国の美味しいあんこ菓子を紹介するこの連載。今回、ご紹介するあんこ菓子は、和歌山県白浜町の銘菓「はまゆう」です。白い砂浜で有名な白浜町で昭和31年に発売され、数々の賞を受賞してきた歴史ある最中です。和歌山県でも老舗の和菓子店「福菱」が作っています。

はまゆう 中身

あんこも皮もシンプルで珍しいつくりのミニマル最中

「はまゆう」という名前の由来は、白浜町の町花である「浜木綿(はまゆう)」から。浜木綿は「汚れのない」という花言葉のとおり、浜辺に白くて美しい花を咲かせ、その花が神事の際に使われる木綿(ゆう)という布に似ていることに由来します。

はまゆうの特徴は、あんこにも皮にもあります。あんこは小豆のこし餡で、さらりとした舌触りです。そして、このこし餡は薄い求肥でコーティングされており、さらにその表面にはみじん粉と言われる餅粉を粉砕したものをまぶしてあります。

はまゆう 断面

皮も珍しく、通常の丸型や平丸型ではなく、円盤型で平らな板状の皮です。この皮ははまゆうだけのために作られた皮で、ここでしか食べることができません。平たいフォルムが愛らしく、普通ではあまり目にすることのないミニマルな印象を受けます。

あんこを覆うというよりは挟んであり、皮と皮の間から、求肥に包まれたあんこがチラリと顔をのぞかせてくれます。みじん粉で白くなったあんこの表面がまるで雪化粧をしたようで、食べる前になんともワクワクした気分になります。

温めて皮をパリッとさせるのがツウな食べ方

はまゆうは、そのまま食べてもおいしいですが、トースターの予熱で1分ほど温めて食べると、また違った味わいが愉しめます。皮が香ばしくパリッとした状態から、徐々にもっちりし出し、求肥と皮が一体になって行く食感が時間をおいて愉しむことができます。

もともと、あんこの甘さが控えめなため、温めて少し甘みが増すことで全体的に程よいバランスとなります。「もうひとつ…」と手を伸ばしたくなる、軽い口当たりと甘味が魅力です。

三度の受賞を誇る和歌山を代表する銘菓

はまゆうの驚くべきところは、その受賞経歴です。平成9年に和歌山県優良土産品推薦に認定され、3年後、全国推奨観光土産品審査会「優秀賞」を受賞。平成20年には、全国菓子大博覧会・兵庫 姫路菓子博2008にて「金賞」を受賞しています。

はまゆう 箱

「南紀白浜と言えば、柚子最中が有名ですが、小豆餡の好きな方には、断然はまゆうが人気です」と福菱の担当の方はおっしゃいます。求肥に包まれたもっちりとしたこし餡の食感と、どこか懐かしい昔ながらの香ばしい最中の皮の味わいが見事に調和し、見た目もシンプルで凛とした姿が、地元、和歌山でいつまでも長く愛される秘密なのかもしれません。

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あんこの愛好家だけで構成される協会組織として2018年10月に発足し、わずか1ヶ月で全国60名以上のあんこ好きが集結。現在、飛ぶ鳥を落とす勢いで協会員「通称:あんバサダー」の数を伸ばし続けている。東京三大どら焼きや豆大福など、有名あんこ菓子の食べ比べイベント「あんこ部」の主催をはじめ、日本最大級のあんこ菓子の祭典、阪急うめだ本店の「時をかけるあん」にて、あんこ菓子のワークショップを行うなど、あんこの普及活動に尽力する。 http://anko.love/