日本古来の美意識と季節感をリデザインしたカラフルなひと口果子/あんこ菓子のプロが推薦!Vol.10

ひと口果子 真 上から

新春は日本的な伝統や文化にもっともよく触れる季節ではないでしょうか。あんこや和菓子などにも注目が集まり、その素晴らしさに改めて気づかされるシーズンです。

今回ご紹介するあんこ菓子は、東京銀座に旗艦店をかまえる和菓子店「HIGASHIYA」の「ひと口果子 真」です。日本の伝統的な食文化を感じながら、新しい和菓子の魅力に出会うことのできる、まさに新年にふさわしい逸品です。

日本の伝統美があざやかに表現されたあん菓子

「ひと口果子 真」は、HIGASHIYAの定番とも言える代表的な商品。さまざまな食材を色とりどりの餡で包み込んだあん玉6種類の詰め合わせで、各々に異なる食感や味を愉しむことができます。

ひと口果子 真 箱を開けたところ

“菓子”を“果子”と書くのには、HIGASHIYAの和菓子文化を大切にする想いがこめられています。

実は昔、「菓子」はもともと「果子」と書きました。干した果物や木の実を食べていたことが、日本のお菓子の始まりとされており、身近な自然の恵みをより大きな自然に見立て、暮らしの中で四季の変化を愉しもうとする日本人の心の豊かさからお果子(菓子)は生まれたのです。

HIGASHIYAは、そのような日々の果子を作りたいとの想いが込められた「日果子屋」から名づけられました。そして、「ひと口果子 真」に入っている果子には、「棗(なつめ)バター」「鳥の子(とりのこ)」「紫根(しこん)」「深支子(こきくちなし)」「路考茶(ろこうちゃ)」「桧枝(ひわだ)」とそれぞれに日本の伝統色の名前がつけられており、古来よりの日本的な美意識や和菓子の“見て愉しむ文化”がとても大切に生かされています。

HIGASHIYA

古代の果子に想いを馳せて作られた色彩豊かな味わい

「ひと口果子 真」の6つの果子を紹介します。

ひと口果子 真

棗椰子と発酵バター、胡桃ローストから作られる「棗バター」は、お店で一番人気のひと口果子です。口に入れた瞬間、発酵バターのコクが広がります。そしてクルミの香ばしさと食感を愉しむことができ、素朴でまるい棗の甘みがやさしく口の中でとけ出します。

「鳥の子」は、しろ餡に練り込まれた生姜のピリッとした心地よい刺激と、濃厚な蜂蜜羹が存在感のある一品です。羹の弾力ある食感がアクセントになって、しっかりした濃い目の味が寒い冬の時期にぴったりです。

「紫根」もまた人気のひと口果子です。紫芋餡の舌触りが滑らかで、中に包まれた栗の甘露煮がとてもホクホクしています。穏やかな甘みとクリーミーさが口の中いっぱいに広がります。

「深支子」は、薩摩芋餡の純朴な甘みにバターの深いコクと塩気が調和して、黒ゴマがさらにコクを力強くしています。非常に斬新な食材の組み合わせが、和菓子の新しい可能性を感じさせてくれます。

「路考茶」の栗餡はすっきりした甘みで、中には栗のつぶが微かに残っており、軽やかな食感を愉しむことができます。栗の旨みとブランデー羹の香りは、和洋折衷のモダンな調和を感じさせてくれます。

「桧枝」は、砕いた胡桃を加えたこし餡にココアをまぶし、口溶けのよい濃厚な味わいに仕上げられています。さらりとした甘みの餡にクルミの油分がマイルドに溶け込み、表面にまぶされたココアのチョコレート感が後味にやわらかに残ります。

HIGASHIYAのひと口果子は、日常菓子として四季のうつろいを感じながらひとつずつ食べるもよし、贈り物やおもたせとして大切な人にとどけるもよし。日本人とお菓子の古くも新しいつながりを愉しむことができる、この時期にぴったりのあんこ菓子です。

ひと口果子 真 中身

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ひと口果子 真 上から

ABOUTこの記事をかいた人

日本あんこ協会

あんこの愛好家だけで構成される協会組織として2018年10月に発足し、わずか1ヶ月で全国60名以上のあんこ好きが集結。現在、飛ぶ鳥を落とす勢いで協会員「通称:あんバサダー」の数を伸ばし続けている。東京三大どら焼きや豆大福など、有名あんこ菓子の食べ比べイベント「あんこ部」の主催をはじめ、日本最大級のあんこ菓子の祭典、阪急うめだ本店の「時をかけるあん」にて、あんこ菓子のワークショップを行うなど、あんこの普及活動に尽力する。 http://anko.love/