ほろ苦い味わいが人気の抹茶スイーツ。最近では日本人だけではなく、海外から来た方々にも人気なのだとか。そんな抹茶スイーツの中から今回ご紹介するのは、京都・宇治でお茶屋を構える伊藤久右衛門が誇る「宇治抹茶だいふく」。伊藤久右衛門の創業は天保3年(1832年)。2017年でちょうど185年を迎える老舗です。
石臼を使って挽き上げた抹茶を使った餡
大福にたっぷり入った餡に使われている抹茶は、宇治の上質な抹茶の中から厳選されたもの。その抹茶を、石臼を使い、伝統的な技法でゆっくり丹念に挽き上げています。抹茶は熱にとても弱く、すぐに色や風味が劣化してしまうのですが、石臼を使うことで抹茶に熱がかかりすぎず、鮮やかで深い緑色となり、まろやかでコクのある味わいに仕上げることができます。

和三盆と生クリームを使うことで、まろやかな味わいに
ひとくち食べて、まず驚くのがその食感。冷凍で届いたものを解凍したとは思えないような、ふんわりとやわらかさなのです。そして抹茶の香りがふわっと鼻から抜け、濃厚で少しほろ苦く、それでいてちょうどよい甘みが口の中に広がります。
これだけ餡がたっぷり入っていると、どうしても味がしつこくなってしまうのではと思うのですが、上品ですっきりとした甘みに仕上がっています。この甘味は、四国の和三盆によるもの。さらに新鮮な生クリームを隠し味として使うことで、後味もあっさり。餡に含まれる水分がちょうどよい加減で、餡の味わいが文字通り口いっぱいに広がるのも、しつこさを感じない理由かもしれません。
抹茶の粉末が入ったスティックが1本入っているので、それをふりかけるとさらに抹茶を味わうことができます。少し渋めに入れたお茶との相性は抜群ですよ。

和菓子の味わいと洋菓子のようなコクが、ちょうど良いバランスで、甘いものが好きな方はもちろん、少し甘いものが苦手という方でもおいしく味わえる「宇治抹茶だいふく」。賞味期限は出荷日を含む3日。とても短くなっていますが、これは新鮮な抹茶を使っているからこそ。ぜひおいしいうちに食べてくださいね。
