
(グルメサイト「追求!美食道」主宰)
かなり以前に「美味しんぼ」で知って以来、お酢はずっと富士酢を使っています。あるとき、いつもの富士酢と違うパッケージの「富士酢プレミアム」の存在を知り早速購入。それからは富士酢プレミアムがわが家の定番となりました。
東京農大で学んだ若き五代目当主が世に送り出した富士酢プレミアムは、元々無農薬米だけで作られている「純米富士酢」のランクアップバージョン。メーカーの飯尾醸造さんは天橋立で知られる自然豊かな京都・宮津に位置し、原料米は農薬飛散等の影響を受けにくい人里離れた棚田で作っておられます。
その米も契約農家の高齢化に伴い自家栽培にチャレンジ。思いの詰まった希少な無農薬の新米を規定の5倍量使う純米富士酢に、なんと8倍量使う富士酢プレミアム。米作りから手がけ、名実ともに日本の食酢メーカーの頂点に立つのが飯尾醸造さんなのです。
原料米の使用量を5倍から8倍に高めたことより、課題であった強い香りは柔らかく、旨みは濃くなったそうです。実のところ、普通の富士酢(純米富士酢)をしばらく使っていないため両者の違いはよくわかりませんが、富士酢は他社の製品と比べると味わいが全く違います。ひとことでいうと、力強く旨みが濃いお酢。この「力強い」という感覚は、他のお酢では感じることのないもので素材のポテンシャルの高さから来るものなのでしょうか。いずれも美味しく使える極上のお酢であることに変わりはありません。
私のお気に入りは餃子との組み合わせ。小皿にたっぷりと酢だけをとって、下味をしっかりつけた自家製餃子をつけていただくのが最高! 少し飽きたらお醤油をプラス。これも王道のおいしさが味わえます。他の調味料と合わせたり、加熱したりしてもしっかりと旨みが感じられるのでとても使いやすいですよ。
わが家にもうひとつ常備しているお酢も、やはりふるさと京都のもの。京料理に合うとてもはんなり柔らかな風味のお酢で、万能タイプの富士酢プレミアムと使い分けています。100年をゆうに越す老舗で、創業以来受け継がれてきた製法を守り400日以上かけてしっかりゆっくり醸されるホンモノの酢。真摯な農業への取り組みも食べて応援したいと思います。
平成19年度より田植えと稲刈りの体験会を始められたそうで、友人たちが何人も参加しています。私も美しい里山の棚田にお邪魔してみたい! いつかきっと。






















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