フレンチレストランが手がける、鳴門金時の極上サブレサンド/スイーツのプロのおすすめの焼菓子 vol.17

月へ鳴門へ
磯崎舞
(スイーツプロデューサー)
乳業メーカーの広報などの仕事を経て、ライターとして雑誌やwebで記事執筆のほか、フォトグラファー、百貨店の催事を企画する“スイーツプロデューサー”として、スイーツの新たな魅力を引き出し広めている。スイーツの中でも日常に寄り添って小さな幸せを与える存在の焼き菓子に着目。焼き菓子好きのサークル、焼き菓子の輪をInstagramで展開。

クッキーやサブレにクリームをはさんだお菓子がブーム中。レーズンバターサンドなど、手軽に贅沢感を味わえることから手土産にも人気です。

最近ではオリジナリティに富んだ味や形の個性派が次々と登場!なかでも「こんなの初めて」と感動をしたのが、サツマイモの代表格・鳴門金時のクリームをはさんだフレンチレストランが作るサブレサンドです。

美味しさだけではなく見た目やシェアしたくなる焼菓子をご紹介するこの連載。第17回目はレストラン フレンチモンスターの「月へ鳴門へ」を紹介します。

「フレンチモンスター」に込めた、故郷・徳島への愛

「月へ鳴門へ」を手がけるのは、東京・西麻布にあるレストラン フレンチモンスター。日本とフランスで経験を積んだ、代表の錦織宏尚さんとシェフによるフランス料理店です。

フレンチモンスター

店名のモンスターは“怪物”という意味ではなく、「mon=わたしの」+「star=星」で“わたしの星”という意味。錦織さんの故郷である徳島県の生産者や作り手などの“わたしの星”を輝かせたいという想いが込められています。

徳島県の旬の素材を使った料理を提供するなかで、「お持たせにできるようなお菓子を通じて、徳島県の魅力をさらに伝えたい」と思ったのが「月へ鳴門へ」が誕生するきっかけでした。

鳴門金時の魅力を最大限に引き出したクリーム

徳島県を代表する特産物・鳴門金時。強い甘味が人気で全国的にも知られているサツマイモですが、「月へ鳴門へ」はその特徴が最大限引き出されています。

月へ鳴門へ 作っているところ

徳島県鳴門市のお芋の生産者、喜瀬康信さんが作る鳴門金時を使用。鳴門金時専用の畑で育てられ、一年を通じて、専用の貯蔵庫で温度管理をしながら熟成させています。

直送された鳴門金時を高温のオーブンで焼き、熱々の内に皮を剥きペースト状に。そこに、自家製の生キャラメルを加えてなめらかなクリームへ仕立てます。

パティシエが農作物特有の食味のバラツキを見極め、届いた鳴門金時に合わせて味わいを調整することで、鳴門金時の甘味を最大限に活かすように心がけています。

月へ鳴門へ アップ

自慢の鳴門金時クリームを挟むのは、芳醇なバターの香りがするサブレ。出来たてはサクサク食感が際立ち、しばらくするとしっとりした食感に。私は日が経ってサブレとクリームの一体感が増した感じがとても美味しく感じました。

細長い形はフレンチレストランならではのスタイリッシュさ。さらに、パクッと食べやすいサイズ感でボロボロと崩れる心配がなく、手土産にも喜ばれる仕様です。

書家が一つ一つ書き下ろした、世界に一つだけのパッケージ

パッケージは「ひとつとして同じものはない」がコンセプト。存在感を放つ文字は、書家の晶泉さんがひとつひとつ丁寧に書き下ろしています。

月へ鳴門へ

「月へ鳴門へ」というインパクトのある商品名は、錦織さんが幼少期の長期休みを徳島で過ごした思い出が由来しています。

徳島に向かうために乗り込んだ飛行機は小さなプロペラ機のような見た目で、まるで月へ向かうような高揚感があったのだとか。その経験を大人になった今でも鮮明に覚えていて、「月へ鳴門へ」と命名しました。

商品名にも想いがギュッと込められ、ひとつひとつ手作りされたサブレやパッケージは、手に取ると特別感を感じられるでしょう。

老若男女多くの人に愛される徳島銘菓を目指して

「月へ鳴門へ」は、瀬戸内でナンバーワンの土産品を決める「瀬戸内おみやげコンクール2018」で最優秀賞を受賞。「こんな鳴門金時のスイーツは初めて!」と徳島県の人にも驚かれ、徳島県の土産店をはじめとし、約10店舗でも取り扱われて徳島で愛される銘菓になっています。

月へ鳴門へ 瀬戸内おみやげコンクール2018

さらに「渋谷ヒカリエ」「渋谷スクランブルスクエア」「コレド室町」など都内の催事にも出店し、ジワジワと知名度が上昇中。2020年1月には徳島県鳴門市に工房の「フレンチモンスター瀬戸内フードアート」を構え、徳島県の魅力をより多くの方に知ってもらえるように活動をさらに展開しています。

徳島県への愛が原動力となって生まれた「月へ鳴門へ」。そのこだわりを話のきっかけにして、手土産にしてみてはいかがでしょうか。

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磯崎 舞さん

乳業メーカーの広報などの仕事を経て、ライターとして雑誌やwebで記事執筆のほか、フォトグラファー、百貨店の催事を企画する“スイーツプロデューサー”として、スイーツの新たな魅力を引き出し広めている。スイーツの中でも日常に寄り添って小さな幸せを与える存在の焼き菓子に着目。焼き菓子好きのサークル、焼き菓子の輪をInstagramで展開。