
(スイーツプロデューサー)
芋栗南瓜のスイーツに目が奪われがちな今の季節ですが、秋から冬にかけて食べごろを迎えるりんごのスイーツも見逃せません。爽やかな甘味やシャキシャキとした歯ごたえ、焼いたり煮たりするととろ〜り甘味が凝縮…と、美味しさもさまざま。
そんなりんごの魅力全てをギュッと詰め込んだ、夢のようなアップルパイをご存知ですか?
美味しさだけではなく、見た目やシェアしたくなる焼菓子をご紹介するこの連載。第59回目は「ELLE et Montagne」(エレ・モンターニュ)の「魅惑のアップルパイ(6カット)」をご紹介します。
日本一のおいしさを目指したオンリーワンのアップルパイ
日本三古湯として有名な兵庫県・有馬温泉の近くの高台に建てられた、一軒家のスイーツ店「エレ・モンターニュ」。旬の素材の持ち味を活かし、フランス伝統菓子の技を駆使したスイーツは本格的な味わいで多くの人から支持されています。

「エレ・モンターニュ」の味に惚れこんだバイヤーから「日本一のアップルパイを作ってほしい」と依頼があったのをきっかけに生まれたのが「魅惑のアップルパイ」。
「日本一とは…?」という問いを突き詰めた末に辿り着いたのが、りんごそのままよりも、もっとりんごそのものの美味しさが感じられて、食べると大きな感動があるアップルパイ。
フランスでの修業経験もあるベテランパティシエが、それまでにお菓子作りで培ってきたさまざまな技法を組み合わせて、何度も試作を重ね、他にない「エレ・モンターニュ」だけのアップルパイが誕生したのです。
ひとくちごとにさまざまなりんごの食感が楽しめる
そのアップルパイは、旬の国産りんごを1台あたり約4個も使い、手に取るとずっしりと重みを感じるほど。存分にりんごを堪能できそうで、食べる前からワクワクが止まりません。

おいしさの要は、フィリング(中身)。コンフィチュール、コンポート、生りんご、生りんごを特製生クリームで絡めたもの…と異なる製法の4種をバランスよく組み合わせたこだわりよう!
シャキシャキ、じゅわっ、とろ〜り…と、ひと口ごとにさまざまな食感を奏で、凝縮した果実味に程よい酸味も感じられます。
サクサクのパイ生地は、上質な北海道産バターをたっぷり使用。風味豊かでありながら、りんごの甘味を邪魔しない引き立て役に徹しています。

独自の焼成方法を取り入れ、高温で長時間じっくり焼き上げることが美味しさの秘訣。アップルパイは焼き始めると分単位で製造工程があるので、すぐに次の作業にとりかかれるように体制を整える必要があり、シェフとスタッフは毎回少し緊張するのだとか。
また、収穫時期によって異なるりんごの水分量を見極めながら焼成を調整し、旨味でもある水分を閉じ込めるように工夫。まさに職人技が光る作業ですね。
贈り物に喜ばれる、可愛らしさと食べやすさ
包装は野山を駆け巡るうさぎがメルヘンチックな世界観で心ときめきます。

また、食べやすいように6等分してあるので、カットする手間がかかりません。
焼きたてを急速冷凍しているので解凍すれば出来たての美味しさを楽しめますが、トースターで少し温めるとより美味しくいただけます。お好みで生クリームやアイスクリームを添えたら、とっておきの時間を過ごせそうですね。