日本三大銘醸地の1つ、広島・西条。といえば!「賀茂鶴」。オバマ前米大統領と安倍首相が「すきやばし次郎」で飲んだ酒、としても有名ですね。その賀茂鶴酒造が設立100周年を迎えたのを記念した「広島錦」をご紹介。
これは、広島の酒の原点に立ち返り、次の100年を見据えた、広島の素材にとことんこだわった「Made in 広島」のお酒です。
まず、酒米といったら、山田錦、五百万石、美山錦、などが有名ですが、このお酒のお米は、銘柄名の「広島錦」。昭和初期に「山田錦」にも負けない酒造適性で、広島産酒米の最高峰を目指して誕生するも、約160㎝にもなる背の高さや、もみが落ちやすいといった栽培の難しさから、幻の酒米となっていたものを復活させ、全量使用。
更に、使用する酵母も、優良な酵母は醸造協会で培養され全国に分配されてきたわけですが、昭和初期に全国酒類品評会で賞を総なめにする賀茂鶴の酵母は素晴らしいと、「協会5号酵母」に選ばれるも今は使われなくなったものを、これまた復活させたというのですから、もうそれだけで、日本酒ファンならずとも飲んでみたくなってしまいますよね!
そして、酒も顔が命!このなんとも懐かしいような、それでいて今の時代を捕らえているような、可愛いような、カッコイイような。きっとこの後の100年も新しいと思える、赤いロゴとコロンとした文字が印象的なラベルデザインは、クラフトビール「COEDO」や、ヤマサ醤油「まる生ぽん酢」などで、グッドデザイン賞をはじめ、国内外の受賞多数の、話題のブランディングデザイナー、エイトブランディングデザインの西澤明洋氏によるもの。さすがのセンスでございます。
ところで、この赤いロゴは?
手間を惜しまず良質な米と水を守る人の心。
伝統を受け継ぎ妥協のない酒造りに情熱を注ぐ蔵人の心。
酒を味わいそのひとときを楽しむ人の心。
酒の中に心あり。
「酒中在心」
この、賀茂鶴で大切に守られてきた言葉の「心」を表したもの。
「酒中在心」・・・いい言葉ですね。
今宵も、酒と向き合い、心と向き合い、「広島錦」をくいっと頂く。
う~んん・・・ 米の旨みの中にすっきりと広がる甘味と、爽やかなキレの良さは、なんとも「賀茂鶴」らしい美味しさ。うまい!とにかく、うまい!!!
この後の100年後も、そのまた100年後も。後世にもずっとずっと伝えていきたい、普遍の美味しさ、ここにあり!!!

(お取り寄せの達人)






















取り寄せたい
贈りたい
おいしく食べたい
行ってみたい
食のプロ連載・特集一覧
きき酒師をはじめ、夫婦カウンセラー・メンタル心理カウンセラー・ 温泉ソムリエなど多数の資格をを持ちエッセイ執筆や講演を行っている。
日本酒関連は、講演・イベントの司会・出演。その他、TVや雑誌への出演・コラムの執筆、また、日本酒の会のプロデュース・コーディネートなど、日本酒の魅力を伝える活動は多岐にわたる。