
スイーツジャーナリスト
夏のひんやり和菓子として人気の「麩まんじゅう」。小学校6年生の修学旅行で京都に行く際、お土産に何が欲しいかと母に尋ねたところ、「麩嘉(ふうか)」の「麩まんじゅう」があったら嬉しいと聞いたのが、私と麩まんじゅうとの出会いの始まりでした。
その時は結局、目当ての品を見つけることが出来ませんでしたが、2008年発刊の自分の初めての著書『アフター6のスイーツマニア』でも、この品にまつわる様々な思い出を熱く語っています。
その後、都内の百貨店の銘菓売場で「麩嘉」の「麩まんじゅう」を見つけて感動し、母の誕生日プレゼントに贈ったこと。家族で京都旅行に行った際に、弟を連れ出して憧れの「麩嘉」の本店にひそかに足を運び、母へのお土産に買っていって驚かせたこと。
そんな、思い入れの深い「麩嘉」の「麩まんじゅう」が気軽にお取り寄せできるようになったとは、感慨深いものがあります。
「麩嘉」では、江戸時代後期の動乱のによって資料が焼失してしまったため、創業年は正確には不明だそうですが、少なくとも150年以上前には御所に出入りし、都で名の知れた店であったことが伺える記録が残っているそうです。
生麩は、小麦粉に水を加えて練り、抽出したグルテンを餅粉とあわせて蒸したもの。質のよい軟水に恵まれた京都ならではの、精進料理にも欠かせない食材として愛されてきました。
そんな生麩を使い、甘味として楽しめる饅頭を初めて創作したのも「麩嘉」だそう。生麩が好物でいらしたという明治天皇のために考案されたものだそうで、今では京都を代表する菓子となりました。
自家製のこしあんを、ほんのり青のりの風味のする清々しい生麩で包み、さらに青々とした笹で巻いたスタイル。「麩嘉」では一年を通じて製造されていますが、ひんやりした食感を夏に味わうのはまた格別です。
表面はつるんとして、歯触りはもっちり。甘さも控えめで、爽やかな香りに思わずもう1つと手が伸びてしまいます。
箱は5個入りですが、1個単位で必要な分だけ注文可能です。賞味期限は冷蔵で3日と短めですが、冷凍便で注文し、届いたらそのまま冷凍庫で保存しておくと、召し上がる分だけ解凍して食べることが出来るので重宝します。
季節限定品として、夏は爽やかな味と香りで大人気の「レモン麩まんじゅう」をお見逃しなく!他にも、秋は栗入り、冬は黒豆入り、春は桜葉で包んだ「桜麩まんじゅう」、柏葉で包んだ「柏麩まんじゅう」などが登場します。
季節限定麩まんじゅうを単品の箱入りで注文することもでき、「麩饅頭と季節の麩饅頭のセット」(冷蔵のみ)もあるので、お好みで組み合わせてどうぞ!






















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