豆の香りが一味違う!愛媛県の城下町・大洲で受け継がれる伝統和菓子/【連載】達人おすすめのお取り寄せ

雲海(小豆・手亡豆 二層志ぐれ) ひらのや
下井美奈子さん
(スィーツコーディネイター)
洋菓子情報を紹介する他、講師、商品開発、レシピ提供を行うスイーツコーディネーター。 一般企業退職後、渡仏しパリRitz Escoffierで料理・菓子のディプロム取得。渡仏中、ル・コルドンブルー、ルノートル、フランス家庭菓子、イギリス家庭菓子など学ぶ。 2年間のロサンゼルス在住中、各国の製菓料理を学ぶ。 多数のメディアで洋菓子情報を紹介する他、商品開発、レシピ提供を行うスイーツコーディネーター。日本紅茶協会認定ティーインストラクター。

愛媛県の城下町にある大洲を代表する銘菓「志ぐれ」。私にとって縁のある地で、高祖父の頃からひらのやの「志ぐれ」をいただいていたそうです。味にうるさい父母はもちろん、私も子供の頃から大好きな和菓子です。

創業明治2年(1872年)の和菓子屋「ひらのや」の「大洲志ぐれ」は、柔らかく煮た小豆に米粉などを混ぜて蒸しあげたお菓子で、その昔、大洲藩江戸家中に秘法菓子だったものが、参勤交代のときにその製法を習い大洲藩内に売り出したのが始まりとされています。

今回ご紹介する「雲海」は、京都「老松」で長年修業した6代目平井啓太郎さんが創業150周年を記念して作られたお菓子。10月下旬から3月下旬頃、早朝の大洲盆地に立ち込める雲海の様子を、北海道産小豆と白手亡の二層の「志ぐれ」で表現。

「ういろう」のような、もっちりとした食感で、軽く塩味をきかした豆感を感じる滋味深い味わい。北海道産小豆と北海道白手亡の、豆の風味が一味違います。材料には、大洲産の米粉も使用し、コクが出るようにきび砂糖を使用。

豆は前日から仕込み、毎朝5:30から製造をスタートし、柔らかく炊いた豆と砂糖を鍋に合わせて沸かす。少量ずつを米粉と合わせて練り、ドロドロに白濁したものを、せいろで蒸して荒熱をとって当日に作り立てを販売。

その日の生地の状態で、分量を微調整し、職人の手作業で地道に仕上げていくことで、もっちりとしながらも、みずみずしい味わいに仕上がっています。

量産はできず、無添加なので日持ちもしない。食品添加物は一切使用せず、昔から変わらない製法で、ひと型ひと型丁寧に練り上げて製造。そして価格も良心的。

一口ごとに滋味深く体に沁みいる美味しさ。豆の味わいが際立つ昔ながらの素朴な味を楽しみたい!

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